〜季節に言葉を借りて〜


一粒の雫が水面に波紋を広げるように
僕の心はあの日から染まっていった

なんでもない素振りで過ごした 確かめるように
間違いじゃない 描くと切なくなった

気軽に運命とか言ってしまえば幻想で
それならば季節に言葉を借りよう

☆春に舞う桜の花のように
陽に透けた横髪が綺麗だった
その輪郭に僕は恋に落ちた
吹き抜けた風の色を見ていたんだ


階段を上がればこの先に何が見えるのだろう
そこには僕の知りたいことがあるのかな

勝手に運命とか言ってしまえば迷惑で
それならば季節に言葉を借りよう


☆雨がやがて雪に変わるように
降り積もる想いは褪せないまま
その輪郭に僕は恋に落ちた
君の声で覚めていく蕾がある


☆春に舞う桜の花のように
きらめく夏の太陽のように
季節に言葉を借りて
秋めく日々の切なさのように
輝く息白い冬のように
季節に言葉を借りて
僕は君に恋をしている