無茶だと知りつつ右手を繋ぐ
数年前のこと。
平日仕事の行き帰り、家から駅までと駅を出てから職場に着くまでの徒歩移動のあいだ、コンパクトデジタルカメラ(以下コンデジ)を持って歩くことにした。
思い立ったきっかけは、好きな写真家達の作品の共通項について思い巡らした時に「遭遇の才能に恵まれた人達だ」という結論に行き着いた事だった。
絵になる構図、奇跡的な情景、何気なくも光を放つ瞬間。
それら諸々に対する遭遇の才能。
だけど実際はそれに恵まれているだけでは足りず、遭遇した何らかの魅力的な眼前の光景を逃さずつ