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フリーランスか、組織に属するか / 『ストラテジー&イノベーション』第6章の要約

2週間前に下書きに放り込んだままになっていました。
拾い上げて投稿する前に、ちょっと書き足しておきます。

いよいよインボイスが目前に迫っており、世間では個人事業主の方やフリーランスの方に与える影響が騒がれています。
組織に属するということは、自分が専念したい仕事以外は他の人にやってもらうという分業体制の枠に収まる事でもあります。
(まあ、やりたくない仕事を割り当てられる事もありますが)

今一度、長い歴史の中で何故人々が組織という体系で仕事をするようになったのか
組織のメリットを見つめ直す良い機会かもしれません。


大学院で作成したレポートをnoteに記録していきます。
守秘義務に関わる内容があった場合は該当箇所を書き換えて掲載する事があります。

テキスト『ストラテジー&イノベーション』第6章の要約。
A4用紙1枚程度、記述形式は自由、ファイル形式はword。
(2023/6/11 提出)

第6章 戦略の実行と組織

1節.組織について

当テキストではバーナード(1968)を一部修正して、組織とは「2人以上の人々の意図的に調整された諸活動、諸影響力の体系」と定義している。
組織は効率的に活動を行うために、その構造を機能別に横方向へと分化し、管理範囲によって縦方向へと階層化する。
この際に管理範囲を広くし階層を浅くすることで上下の情報伝達速度は向上するが一人一人へのサポートは希薄となる。一方で管理範囲を狭くすると目は行き届くようになるが階層が深くなり情報伝達は遅くなる。

組織の構造は大きく分けて機能別組織と事業部制組織に大別できる。
前者は組織内の機能毎に部門を分けた単純構造なのに対して、後者は本社構造と複数の独立採算を取る事業部からなる。事業部制組織では社内資源の重複が発生する非効率的な面があり、この重複を排除するため職能別✕製品別といった要素をかけ合わせて組織を編成したマトリックス構造がある。
組織には上記のような構造的側面とは別に、質的側面もありそれは組織文化と組織風土である。組織文化はシャイン(1992)によって、組織文化はリットビンとストリンガー(1974)によってそれぞれ定義されており、組織のアウトプットに影響する大切な要素となる。

2節.戦略の心理適合

組織には固有の文化と風土があり、戦略は組織の人々の心理特性を十分に考慮しそこに適合する事でより有効となる。つまり、心に響く内容をわかりやすく正確に伝える事が戦略の心理適合と言える。
心理適合には3つのレベルがある。
1.一体化の焦点、これは組織の人々のベクトルを合わせて気持ちと活動の方向性を一体化することである。
2.組織の勢い、同じ方向に向いたベクトルに対して人々がコミットし積極的に努力する状態である。
3.創造的緊張、ベクトルの方向が揃い勢いがあっても「たるみ」が生まれてしまう。そのため、その時点では組織の現状とは合致しない戦略を採ることで組織に揺さぶりをかける。
組織にとって困難である戦略、つまりその時点では適合を部分的に超えた戦略を採り不均衡なダイナミズムを発生させる事をオーバー・エクステンション戦略と呼ぶ。

3節.組織のマネジメント

ここまで、組織は個人が集まって協働している事を見てきた。人々の協働を適切な水準に保つためには組織のマネジメントが必要になってくる。
経営による戦略行動が段階を経て個人に適切に伝達されていくことで、個人の心理的側面と行動的側面の双方に影響を及ぼし組織の業績に結びつく、この一連の流れが組織のマネジメントの全体像となる。
まず、組織は個人のモチベーションを高めるために適切なインセンティブを与える必要があり、インセンティブには金銭や評価などの見えやすいものから、名誉や競争心といった見えにくいものがある。また評価報奨システムも人々の行動に多面的な影響を与える。
組織構造よって協働の枠組みを決定し、インセンティブにより協働の意欲を引き出すことになるが、これだけでは協働がうまくいくとは限らない。人々が協働のための計画をつくり行動し適切にコントロールしていくことが必要となる。また、協働の中では様々なコンフリクトが発生するが完全に除去することや解消することはできないため適切に対処するマネジメントが必要となる。


今回の学習内容に関連した質問事項

モチベーションを高めるためには適切なインセンティブを与える必要がありますが、組織の人々は千差万別で個人の欲求は1つとして同じものはありません。
誰もが納得する評価制度や人事考課というのは現実的には存在しないのでしょうが、よりベターな仕組みを考え出す事にとても興味関心があります。
どのような科目を履修してくのが良いでしょうか。

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