SES企業のマネージャーが考える修士論文のテーマ(仮)
テーマを考える際に大変参考なった記事がありますので、まずはご紹介致します。
この記事のおかげで気負いは無くなったような気がします。
0.SES企業とは何か
ITと一口に言っても様々な形態があるが、例えばBtoCでアプリケーションやソフトウェアを開発・販売する企業もあれば、WEBサービスを提供する企業もある。このような企業は一般消費者をターゲットにしているためGoogle,Yahoo,メルカリのようにIT業界に馴染みの薄い方にも聞き覚えのある企業が多い。
一方で、BtoBで企業の情報システム構築を請け負う事をシステムインテグレーション(以下SI)と言い、これを行う企業のことをシステムインテグレーター(以下SIer)と業界内では呼んでいる。
一般消費者がターゲットではないので業界外の方には馴染みが薄いが、国内大手の富士通・NEC・日立の3社は広く知られている。
このSIを行うには一定程度の企業規模が求められ、どのような企業でもSIerになれるわけではない。一般的なSIにおいてはまず大手SIerが仕事を受注し、システム開発における様々な工程の中で内部または外部から技術者を調達し業務を進める。
この外部から技術者を送り込む業態の事をシステムエンジニアリングサービス(以下SES)と呼んでいる。中堅のITベンダーといえばSESを提供する企業であることが多い。
1.現時点で想定している修士論文のテーマ
私が取り組みたい修士論文のテーマは『中堅ITベンダーにおける人的資本経営のあり方』である。
2.テーマ案について
①問題意識や研究動機
私がこのテーマに取り組みたい理由は、私自身が中堅ITベンダーにおいてマネージャー職を務めており、人的資本経営への取り組みが必要だと感じている一方で様々な困難に直面しているからである。
中堅ITベンダーと言ってもいくつか形態があるが、その中でもBtoBで企業の情報システム構築を請け負う大手ITベンダーから業務委託され、システム構築のプロジェクトに技術者を参画させる企業について焦点を当てたいと考えている。
このタイプの企業は各従業員がそれぞれ自社外のプロジェクトに従事しており、自社に関わる事が非常に少ない。また、労働集約的であるため管理職もプレイングマネージャーである比率が高い。
そのため、管理職も一般職も所属プロジェクトがメインになりがちで、所属企業における凝集性が非常に低い。そういった中で人的資本経営の必要性を感じながらも効果的な対応に取り組めていないため、どのような取り組みが可能であるかを明らかにしていきたい。
②社会的、あるいは、学術的意義
当テーマにおける社会的、学術的意義について以下のように考える。
人材・組織のイノベーション論の授業で人材版伊藤レポートに触れる機会があり、人的資本経営の大切さを知ることができた。近年、大企業は人的資本経営に舵を切り始めている一方で、日本の全企業数の99.7%を占める中小企業は経営資源の余力が少なく、必要性を感じながらも人的資本経営に取り組めてはいないと考えた。
このテーマの現状についてCiNiiにて確認したところ、「人的資本経営」で検索を行うと137件の結果が返され、更にキーワードを「人的資本経営 中小」とすると結果は5件のみとなった。これらのことから、社会的に需要はあるがまだ研究が進んでいないテーマであり、意義のあるテーマではないかと考えた。
稚拙で大変お恥ずかしいのですが
M1の6ヶ月目の時点で頭を捻って考えたテーマはこんな感じ
という事で記しておきます。
同じような位置にいる方のご参考になれば幸いです。
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