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子どもたちのことを考えるうえで切り離せないのがその親たち
学校現場で厳しさを感じさせる子どもたち以上にその親たちは
厳しさを感じていることが多いのです


新たに外国から渡日してきた世帯をニューカマーと呼びます
有名企業に勤めるために渡日した前向きな家庭もあれば、
生活のために仕方なく渡日した苦しい家庭もあります

どちらにせよ、慣れない日本で生活することは困難を抱えます
買い物などの簡単な日常生活動作はもちろんのこと、
大人は仕事をしなくては生きていけません
それだけではなく、慣れない環境で子育てもするのです

ニューカマー世帯のなかでも苦しい生活を余儀なくされている
方たちの生活を想像してみましょう

・ほとんどの世帯に頼れる支援者はいません
 地縁、血縁がなく、言葉の壁が邪魔をして近所には気軽な
 世間話でさえ交わせる相手はいません
 役所でも言葉が通じずもどかしさを感じます
 もしかしたらそっと寄り添おうとしてくれる人が現れるかもしれません
 ですが、気づいたときには日本での生活に自信を失い
 「迷惑をかけたくない」
 「また困らせるかもしれない」
 などと感じて自分から距離をとってしまうケースもあり得ます

・普通がわからない
 これも自信をなくしていく要因になります
 文化の違いをうめようと新しい生活様式になじもうとしますが、
 学生時代と違って学びの時間が圧倒的に不足しています
 また、長い間暮らしてきた自分の文化や生活様式を変えることの
 難しさもあります
 そうすると、暮らしている地域から目立ちます
 それは悪い意味であり、
 「外国人だから変わっている」
 「外国人だからこんな簡単なこともできない」
 そんな風に捉えられ、地域になじむことが難しくなることがあります
 これも自信の喪失につながります

支援者がおらず、自信をなくしていくニューカマーの大人たち
生きていくためには仕事でお金を得ることが優先されます

大人たちの余裕の無さは子どもたちへの教育にしわ寄せがいきます
子どもは鑑です
子どもたちの苦しい様は家庭の苦しさ、社会の苦しさを映しています


学校現場ではきちんと養育されていない子どもに対して
親のいい加減さに目を向けがちですが、
その背景の理解をするべきなのです

文責:choi

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