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開発のノウハウ以外のノウハウってあまりネットに落ちてないという話

こんにちは、リッキーです。今日はWeb系のエンジニアを辞めてから、中小企業でIT施策を支援する中で実感したことについてお話しします。それは「開発者時代は何か問題があれば、大抵のことは検索一つで解決策が見つかった」という感覚です。

Web系のエンジニアとして活動していた時、私たちは解決した問題をQiitaやZennで共有し、オープンソース文化の一環として知識を共有することに慣れ親しんでいました。この文化は、困ったときにはいつも誰かの投稿が助けになる、という信頼感を生み出していました。

しかし、エンジニアの世界を離れてマーケティングや営業の現場に足を踏み入れると、情報の種類がガラッと変わります。

マーケティングを調べると、多くの場合、3C(Company, Customer, Competitor)や4C(Customer Value, Cost, Convenience, Communication)などの基本的な概念についての説明に遭遇します。これらは重要なフレームワークですが、具体的な行動指針や戦術に関する情報は、Web開発の世界ほど容易には見つかりません。

さらに、営業に関して言えば、さらに情報の稀薄さを感じます。営業の重要性については多くの情報があり、「聞くことが重要」「スクリプトを作成しよう」「ロールプレイングをしよう」といったアドバイスは見つかりますが、これらはあくまで基本的な指針に過ぎません。具体的なシナリオや戦略、成功事例といった、より実践的な情報を求めても、それがすぐに見つかるわけではありません。

このような状況は、技術情報が豊富なエンジニアリングの世界から来た私には少々フラストレーションを感じさせるものでした。

ある程度情報が見つかったとしても、それが体系的でなく、枝葉の戦術のみで全体のどの位置に役立つかがわかりにくいことがあります。

例えば、Weebアプリケーション開発では、バックエンド開発、フロントエンド開発、インフラ構築の3つの領域があり、そこに紐ずく枝葉の技術や知識があるように、他の業種でもある程度体系的に情報がまとめられていると理解しやすいのですが、マーケティングや営業ではそうした体系的なフレームワークが欠けていると感じます。

マーケティングや営業の情報は分散しており、体系的な知識の構築が困難です。基本的なアドバイスや戦略は存在しますが、これらは表面的であり、深い洞察や具体的なケーススタディは稀です。

しかしながら、これらの営業戦略やマーケティング戦略の詳細は、その企業の競争優位を決定づける要素であるため、情報が公開されることは稀なのかもしれません。企業は独自のノウハウや戦略を秘密に保ち、競争上の優位性を確保しようとします。そのため、外部からはこれらの領域の詳細を理解することが難しくなっています。

体系的なマーケティングにおいて私が感動した一つの事例はダイレクトレスポンスマーケティングやプロダクトローンチです。この手法は顧客が即座に特定の行動を起こすよう促します。例えば、ウェブサイトへの登録、フォームの記入、ウェブページ訪問、オンラインカートへの商品追加などが含まれます。

簡単に説明するとそれらは、顧客に即時の特定の行動を促すマーケティング手法です。この手法は、ウェブサイトへの登録、特定のコンタクトフォームの記入、ウェブページの訪問、オンラインショッピングカートへの商品追加など、顧客に即座に反応を促すことが目的のために行うステップです。

ダイレクトレスポンスマーケティングの鍵は、顧客に対して明確かつ緊急感のあるアクションを促すCTA(Call to Action)を提供することです。限定時間のオファーや数量限定の商品を用いることで、顧客の購入意欲を刺激し、即座の購買行動を引き出します。

しかしながら日本における「ダイレクトレスポンスマーケティング」に関する情報は、英語圏と比べるとまだ多くはありません。Amazonで調べてもそれらしい体系的な参考書は見当たりませんでした。この現象は、マーケティングの手法や用語が地域によって異なる受け入れられ方をしているため、また日本市場独自の事情が影響している可能性があります。日本での具体的な事例や研究が少ないことも、この情報の偏在に一因と考えられます。

この状況は、日本のマーケターやビジネスオーナーにとって、新しいマーケティング手法に触れる機会が限られているという課題を示しています。

私自身、エンジニア時代は英文資料を多く読んできました。その経験を活かし、今後はさらに海外の最新マーケティング情報を積極的に学んでいくつもりです。これにより、競争力のある戦略を構築する手助けができればと考えています。

私たちのチームはWebマーケティングの支援も行っています。最新のマーケティング手法を取り入れた効果的な戦略を必要としている場合は、ぜひご相談ください。



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