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ですます。



星の音が綺麗です。
ちらちらと、
葉っぱがさわさわこそこそ話してます。
近所迷惑にならないよう、小声で
見習いたいと思います。

春になり、オリオン座は
もう明るい空へ隠れてしまいました。
冬の流星群がいちばん綺麗です。
星が頭のうえで零れていきます。

一昨年の
ふたご座流星群に手を組み祈った、
願いは多分叶いました。
願いは多分叶いませんでした。
願いは多分忘れてしまいました。

彗星が宇宙をかけ巡り、
彗星が蹴散らして地球におとします。
地球でしか流星群は見られないのです。
地球でしか瞬くことはできないのです。
恒星ではない塵は蹴散らされ
地球に舞い降りた時だけ
その命が燃えつきる一瞬に新しい命に変わり

みんなの願いを背負う恒星になれるのです。

綺麗な言葉とともに死にゆくのです。
いつか消えるその日まで、
ほうき星の尾で塵は毎年星になるのを待っています。
もしも、もしも彗星が朽ち果てて、
流星群の列が解散し
いなくなったとしても、大丈夫です。

わたし達の目に移る宇宙の光は
何百年も昔に瞬いていた
命だからです。
人間は遠すぎて鈍感なのです。
星の光に人は追いつけないのです。

今日も夜を照らしてくれてありがとう。
おやすみなさい。

「私は、夜を散歩する人」

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