【感想】キングオブコント2021

勝手ながら神大会であったキングオブコント2021の感想を書く。神大会とは言いたくないニューヨーカーな自分がいる。

➀ 蛙亭
大会のファーストつかみで度肝を抜かされた。どのタイミングで出順が決まったのか分からない。若い女性で埋め尽くされた観覧席を想定すると、到底できない選択だ。お笑いファンが酔狂する「蛙亭」はゴールデンの最高峰の賞レースでもテレビサイズになんかならなかった。カッコイよすぎる。これから何度も書くことになると思うが2本目が見たかった。

② ジェラードン
ジェラードンが爆発したら誰もかなわないだろうと思っていた。ネタ自体はお笑いファンなら見たことがあるだろう。宣言通りの強ネタで優勝を獲りにきた。長い時間かけ育ててきた唯一無二のジェラードンワールドを完璧に魅せ切ったという印象。
個人的には妹バージョンのエリナも好きだが。（最後の叩きは妹verの方が笑える）

③ 男性ブランコ
準決勝の評判は聞いていたが前の二組が奇妙奇天烈なだけに、暗めのネタが多い男ブラは不利かと思われた。一転、明かし部分で心を奪われた、いや心を鷲掴みにされた。細かい演出にもこだわりを感じ、しかも品が備わっている。無理のない設定から繰り広げられる「人間劇」
東京03にも通じるこれがコントだ！と言いたくなる完成度。終わった後にどんなストーリーだったか、何が面白かったのかを頭の中で言語化できる。台本を読んだだけでもたぶん面白いだろう。彼らのネタはこの大会の格式を一段上げたように思う。

④ うるとらブギーズ
常連の実力派のコンビ。にじみ出るほどの華のなさは愛おしさすらある。
ネタはもちろんよくできている、コントとして面白い。個人的には中盤からの「分かった上で笑ってしまう」パートが想定の範囲内の面白さに留まってしまった。

⑤ ニッポンの社長
自分たちが面白いと思うことを実直にやり続けているコンビ。漫才もコントもOne issue(たった一つの論点)を最後までやり切るネタが多い。
今回の素材は、私を含めて野球少年なら誰しも考えたことがある「よくある妄想」。
そんな妄想を素材の味を活かしながら見事に調理し、KOC決勝の舞台で披露できる信念とセンス。
あっぱれだ。最後のフォームからは元ヤクルト岩村臭を感じた。

⑥ そいつどいつ
ここも前評判の高かったコンビ。個人的には楽しめた。
悲鳴が出るような仕掛けや裏切りもあった。異質なネタではある。
ただ、ホラーと笑いの塩梅を考えると、「ホラーコント」というより「コントのようなホラー」寄りだと感じた。そうゆう意味では点数をつけづらかったと思う。
あと、昔アメトークでぼる熟のあんりちゃんが「そいつどいつのネタは竹馬さんが作っていると思うと笑いづらい。」と言ってたことを何故か今思い出した。お笑い好きにとしてはドキッとするような指摘である。

⑦ ニューヨーク
さぁ待ちに待ったニューヨーク。
去年はかぶきんとんで大騒ぎしながら見たが、
今年は電気を消してテレビの前に正座した。
明転して衝撃。女上司じゃない！時計もしてない！
ウェディングプランナーだ！狙うは優勝のみ？
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ネタ終了。
このネタの面白さは5分では測れない。10分は必要。
変な奴だけど癖になってくる嶋佐プランナーの人となりがもっと伝われば…。ウケるはずのところがウケず、少しお客さんとかみ合ってない印象だった。
また、松本さんの言っていた「漫才でもできる」だが、今回のキングオブコントのネタで唯一くらい、しっかりとツッコミを入れていくネタ。そのため漫才コント感が強く出てしまったように感じる。
もちろん悪い事ではないが、見る人がコントの世界観へ没入できるかという意味では弊害なのかもしれない。
このネタの場合、屋敷さんに感情移入していくべきだか、その構図こそが漫才的でもある。
前半、お客さんと呼吸が合わなかった結果、熱量が上がって行くツッコミに対して感情移入が出来なかったように感じた。
逆に言うと最初から噛み合えばどこまでも面白くなる可能性も十分にあった。
なんとか3位に食い込んでくれと願ったが…
最下位…チーン

結果論で語る最悪な感想になってしまった。
悔しさのあまり、自分を納得させるために粗探しのような感想になってしまった。二本目を観れる世界線が無くなった喪失感は想像以上だった。

⑧ ザ・マミィ
すみません、あまりに悔しくて心ここにあらずでした。

⑨ 空気階段
まだ心ここにあらず。笑い声しか入ってこなかった。
過去最高点すごい。あとでTVerで見ます。

⑩ マヂカルラブリー
やっぱり野田クリスタルは奇才だ。こうゆう唯一無二の世界観が大好きだ。2本目のシャドー見たかったな。

◆最後に　
毎年思うが何で観覧席が全員若くてきれいな女性だけなんだろう。もちろん見栄えや笑い声の質がテレビ向けなのはわかる。観覧の募集がそもそも若い女性以外にないのが理由かもしれないが。それでも、コントの日本一を決める大会で、ダイバーシティーが声高に訴えらる社会で、偏った層しか観覧しない状況を是とするのはどうかと思う。
審査員はそんなのに左右されないのだろうが、笑い声も立派な評価指標である。
TVを見ている人にとっても、みんな笑っているから自分も面白いというのは確実にある。

また、今年の観覧は笑い声が多くて良かったとタイムラインで拝見した。その通りだと思う。確かにその通りなんだが、逆に暖かすぎた気がする。笑う必要のないフリやきっかけ、しぐさに対しても笑い声が起きていて少し違和感を感じた。（ネタ番組や劇場を見る人だけかも）どちらにせよ笑い声が少ないより10000倍いいです。

ニューヨークもうキングオブコントでないのかな？
女上司を見れないなんて悲しい。ゆかさんショック。YouTubeにアップされてたし、そうゆうことなのかな。
ベストワンとか最高の舞台で「ぺチ」と共にやってほしい！（そう考えたら元気でてきた）

楽しみをありがとうニューヨーク！明日のニューラジオ大暴れし過ぎないように（してください）！