服
ファッションには、少なからず「 他者から見てどうか」という要素が働いている。
ずっと家に引きこもって誰とも会わない生活を続けている私が、そのファッションに目覚める日はいつになるのだろうか。
未だに母が勝手に買ってきた服と、兄のおさがりだけを着て過ごしている。16さい。
他者から見てどうか。
そういう他人軸で生きているかんじは好きではないのだが、やはり外に出るときはちゃんとした服を着なきゃなと思う。
そっと、ちょっと前に母が買ってきた水色っぽいさわやかなTシャツを手に取った。
でも、これが驚くほどに似合わない。
これまであんまり、似合わない服というものに出会ったことがなかった気がする。
ただこれはほんとうに似合わない。
直感的にあっ、似合ってないと感じた。
自分でもびっくりした。もはや感動した。
これが似合わないということか…!と。
すげえええ似合わねえええと。
違和感しかなかったので慌てていつものグレーのTシャツに着替えたのだけれど、その一瞬だけは、ファッションを楽しんだ気がした。
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