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RZP Book Talk Vol.4 『テレンス・コンラン インテリアの色使い』 テレンス・コンラン 著|エクスナレッジ 刊

「おどろき!同僚の私服スタイル」という記事を見かけて、思わず読んでしまったことがある人は私だけではないはずです。他人の私生活を知りたい、という欲望をつく見出しですが、本来プライベート領域の私服は、随分前からその人のセンスや、パブリックイメージとのギャップを「見せる」衣装になっています。そして、今年のリモートワークで、私服に続いて私たちの「部屋」が「見せる」ようになったプライベート領域になりつつあるではないでしょうか?

場所を変える人、ヴァーチャル背景、部屋干しの洗濯物と一緒に映る人、様々ですが、同僚や友人の背景チョイスに一度や二度は驚いたはずです。今、部屋は快適性に加え、作業の効率性、見せる外交性のベストバランス、つまり私服同様にデザインセンスが問われています。

インテリアデザイン事務所mmmm(ミリミリ)代表の内田希さんはRZP Book Talkで本書を紹介し、部屋作りの悩みについて、次のように語ってくれました。

「本書は仕事を離れて読める本を探していた時に見つけました。流行の店舗デザインの本は山のようにありますが、本書は色、素材、配色を一通り抑えつつ、組合せの提案と説明まである上に、とにかく言葉が綺麗でサラサラ読めます。こういう本は滅多にありません。見ているだけで勉強になり、自分では思いつかない言葉が見つかるので、読む度にデザインコンセプトのヒントが見つかります。

ただ、余程色彩感覚に優れていないと、色と光のバランスを見極めつつ、インテリア商品やアイデアや好きな色をインテリアに変換するのは難しい。私達も現場で何度も試行錯誤します。

そこで、本書にもあるフォーカルポイントというテクニックを紹介します。簡単に言うとアクセントを作ることです。たとえば絵を飾ると注目が行き、雰囲気が一変します。特にしっかりした額縁に入れると雰囲気が締まります。同様に鉢植えなら鉢にこだわりましょう。私は楽しいヴィヴィッドな色のクッションを置いています。見栄えのする本やラグもいいです。大事なのことは、高くても安くても、自分が納得いくものを置くことです。そこを基準にすると色と光のベストバランスが見つけ易くなるからです。私は「人ありき」のインテリアを意識しています。その人らしい雰囲気を目指すと、結果的に「ご機嫌に過ごせる部屋」になりますよ。

ティファニーの創始者、L. C. ティファニーは「色彩と目の関係は音楽と耳と同じだ。」と言っています。stay home, リモートワーク、多くの時間を過ごす部屋を「ご機嫌にする工夫」、私達はこれ程大事なことを学校で教わりません。ニューノーマルのテーマの中でも、部屋は特に費用対効果が高いテーマといえるでしょう。リモートワークを充実させたい、インテリアの基礎を学びたい人にお勧めの1冊です。

↓↓↓Book Talkに関心のある方はこちらからグループ参加できます。聞き専も歓迎↓↓↓

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【↓↓↓今回のスピーカー内田希さんの活動↓↓↓】

https://www.facebook.com/nozomi.uchida.1


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