音楽を聴きながら歌詞を意識するようになった話
私も音楽自体は昔から好きでした。
歌うのも好きです。カラオケで物怖じしたことはありません。
ただ、
歌詞を聴いて、自分や別の誰かに思いを馳せることはなかった。
(過去形)
そんな、人によっては不思議に感じるような話をします。
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私にとって、音楽とはインストであり、ゲームミュージックです。
ボーカル曲の逆、楽器のみで演奏される曲が大好きです。
ゲームミュージックは、ゲーム体験と共に提供される楽曲です。
ゲームを盛り上げる重要な役回りであり、
聴くだけでそのシーンが思い浮かび、
ときにはキャラクターテーマとして役を果たし、
その曲単体で評価されて”神曲”としてランキングに乗る。
そのメロディーは特徴的な主旋律を持った主役である。
ゲーム好きにとってはたまりませんね!
とりあえず、パッと浮かんだクロノクロスのOPを推しておきますね。
あ、音ゲー曲も好きです。
D's Adventure Noteは無限に推せる。
とまあ、そういう形で音楽のふれあい方をしていたので、
私にとってのボーカル曲(いわゆるJ-POP)は、
なぜか人の声が入ってるインスト曲でした。
ボーカル曲は人の声が入っているせいで
使われている楽器数は少ないし、
人の声が主役だから他の音が地味だし(狭い観測範囲の話です)
メロディーはどれも似たりよったりに感じるし(狭い観測範囲のry)。
そう考えていたので、
J-POPを聞く習慣があるはずもなく。
20年間生きて来ても好きなアーティストがいなかったのです。
今思えば、
ボーカル曲には歌詞があること。
その特徴にまったく気づいてなかったのだと思います。
人の声を楽器としか思ってなかったので……。
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そんな私も、
ボーカル曲の歌詞を聴いて
歌詞の内容を自分や別の誰かに当てはめるようになってから、
ようやくJ-POPに興味が持てるようになりました。
歌詞の存在に気づいたキッカケは、
青春バンドTRPG「ストラトシャウト」を遊んだからです。
TRPGってなんだよ、ストラトシャウトってなんだよと思った読者の方は、
「歌詞から物語を作って友達と遊ぶおしゃべりゲーム」と、
ひとまず思ってください。
友達から誘われて買ったゲームです。
どう考えても、当時の私では誘われなかったら買ってません。
自分の世界が広がるキッカケって、
案外そういうものなのかもしれませんね。
私はこのゲームを通じて、
歌詞に注目して音楽を聴く良さを知りました。
その触れ方でボーカル曲を聴いてみれば、
人の声が邪魔になりません。
人の声とともに、その曲が伝えたい詩が流れてきます。
楽しかったり、嬉しかったり、寂しかったり、虚しかったり。
そんな感情を聴くことができます。
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こうして、歌詞を聴くようになって。
もう一つの良さに気が付きました。
ボーカル曲は無色なので、
歌詞の内容を自分や別の誰かに当てはめることができるのです。
今まで私が触れてきたゲームミュージックは、
常にゲーム体験の思い出と共にありました。
裏を返せば、
その作品の色に染まっている音楽でもあります。
私の音楽ではありません。
だから、音楽を聴いて共感したことがなかったんですね。
音楽を誰かのイメソンとして聴いたこともありません。
人生の楽しいときにも、悲しいときにも。
私とあなたに寄り添える歌がある。
そう、ありがちな言葉が、
ようやくわかるようになりました。
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このnoteは、
興味が広がって楽しいなあってだけの話です。
インスト曲とボーカル曲のどちらが優れてる、劣っている。とか。
もっと早くに気づけばよかった、人生損した。とか。
そういう話ではなく。
自分でもこの変化が面白かったのでまとめてみました。
人生、何が起きるかわかりませんね。
ちなみに、
ボーカル曲を聴くようになったからといって、
私は一度ハマったら出られない気質なので
手当たりしだいに聴くわけでもなく……。
今、好きなアーティストはヨルシカです。
このnoteを書きながら、「だから僕は音楽を辞めた」を聴いてました。
またゆっくりと、まだ見ぬ楽曲に出会えたらと思います。
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