「喜び」の味を感じたい。スルメイカみたく噛んで、しゃぶって。
人生には、「喜び」が必ずある。
どんなに小さくても、「喜び」は、必ずどこかにある。
なのに、
辛いことが多かったり、忙しい時期が続くと、
「喜び」が見えなくなっていく。
「今忙しいから、それどころじゃない…」
「今病んでいるから、喜びなんて感じない…」
そうなってくると、
今、確かに感じようとしたはずの「喜び」を
一度も噛まずに飲みこんで、
胃の中にいれてしまう。
* * *
「今日食べた昼飯が美味しかった」とか、
「仕事をいつもより早く終わらせることができた」とか、
「Twitterで呟いたら『いいね❤️』をもらった」とか。
日ごろ感じているはずの「喜び」を、
飲むように胃に入れてしまうと、
頭が、「喜び」を「喜び」と認識しなくなっていく。
「喜び」を感じない日々の先に待っているのは、
「生きていても意味がない」という感情。
それが時間をかけて、心のなかで育ってゆくと、気が付けば、
「死にたい」
って呟いてる。
* * *
胃は、喜びを感じることができない。
「喜び」は、脳が感じる。
噛んで、舌で味わうことで。
子供の頃に教えられた、
「よく噛みなさい」というしつけを思い出しつつ、
「喜び」を、しっかり噛んでやればいい。
そうすれば、噛めば噛むほど味がするスルメイカのように、
口の中に味が広がり、
それが舌を伝って、脳に伝達される。
そして、脳が、
味を、「喜び」を、
感じてくれる。
* * *
受けた感情は、噛めば噛むほど、忘れられない味になる。
大切にしたい感情は、すぐ飲み込まずに、しっかり噛んで、
噛んで、しゃぶって、
今、自分が確かに「そう感じた」って事実を噛みしめる。
* * *
これを読んでくださっている方が、
もし、何の喜びも感じない日々を過ごしているのなら、
まずは「喜び」という感情を大切に噛みしめてみてほしい。
そうすれば、
これから先、辛いこともあるかもしれないけれど、
「喜び」を感じる瞬間だって絶対にあるんだって、信じることができる。
そうして、「喜びの味」を頭で味わえば、
いつまで続くかわからない、この人生の行く先は、
決して真っ暗闇じゃないって信じることができる。
人は、「喜び」があるから、生きられる。
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