大阪滞在日記

6月5日
午前10時半、バスタ新宿から大阪行きのバスに乗った。今作ってる歌詞は地元に帰った方がうまく書けそうやなぁと思ったのが数日前、すぐにバスを予約したのだった。車内ではNBAの試合を見たり、音楽とかラジオを聴いたり、本を読んだりして過ごした。応援してるロサンゼルス・クリッパーズは2勝3敗で、あと一回負けたら敗退という大事な試合だったが、エースのカワイ・レナードや、オフェンスの要レジー・ジャクソンの活躍もあって接戦をものにした。
大阪に着いたのは18時頃。わりとあっという間だった。梅田を歩いてると大阪弁が聞こえてきて嬉しくなった。いつもあるバリアが外されていくような感じがした。地下鉄に乗ってそのまま実家まで帰った。
家に帰るともう晩飯が用意されてあったのでみんなで食べた。ありがたい。うちの家族はみんな話が合うから喋っていて気持ちがいい。結局、現在高二の妹と朝の5時まで話していた。推しをみんなに布教したいねんけど、いざ推しが被るとめちゃめちゃ嫌やねんなー。俺ら矛盾してるよなー。みたいな話をした。人は自分の担当がほしい生き物なのだな。

6月6日
この日は大学時代の友人AとYと昼間にカフェに行った。一年半ぶりに顔を合わしたが、会ってみると久しぶりという感じはあまりしなかった。梅田シャングリラの横のお洒落なカフェで二時間ほど近況などを話した。アクリル板のせいで聞き取りづらかったので、めちゃめちゃ顔を中央に近づけながら喋った。楽しかった。
帰ってからは歌詞を進めた。ひとり暮らしの部屋はミニマリズム的な美学でもってモノも少なくシンプルなのだが、実家の俺の部屋は学生時代に集めた雑誌やCDがいっぱいで、思ったより気が散った。作業にフォーカスできず、欅坂特集のブブカ、ブロディ、クイックジャパンなどを読み返して、改めてこの頃の欅は凄まじかったなぁとか考えた。作業自体は自宅に戻ってからするとして、こういう懐かしい感覚を数日で集めて帰ることにした。

6月7日
この日は早朝からクリッパーズの第7戦を観た。勝ったのだが、負けたダラス・マーベリックスも好きなので、どちらにせよ辛かった。いつも淡々とプレイするカワイ・レナードもこの日は相当気合が入っていたのだろう、後半は熱量のある表情を浮かべていて、誰も彼を押さえることはできなかった。
昼はメンバーとマネージャーとzoom会議だった。今後のざっくりとした予定を決め、YouTubeをもっと伸ばしたいなぁとか、ライブ増やしたいなぁとか話した。ライブを増やしたいなら、SNSとかでコミュニケーションとったり人脈広げなあかんでという結論になり、まじ友達少なすぎてやばいなと思った。努力します。   
午後は関学に遊びに行ったり、甲東園から西宮北口までを散歩したり、大学時代の生活を追体験するような時間になった。文総の部室は行ってみたけど活動してなかった。よう行ってた鳥しん(全品250円!!)はまだ潰れてなくてホッとした。でも門戸厄神のトリキは無くなってた。悲しかった。

6月8日
この日は幼馴染のKと遊んだ。家の近くの大阪王将で昼飯を食べて、この日もまた梅田に向かった。NU茶屋町のタワレコに行ったり、誕生日だったので紀伊國屋で欲しかった本を買ってもらったりした。菅井友香の『あの日、こんなことを考えていた』というやつ。Kも坂道ファンなので自分の分もまとめて買ってた。その後TOHOシネマズで『映画大好きポンポさん』を観た。めちゃくちゃ面白かった。創作特有のエモさが満載で熱くなった。Kも楽しめたみたいでよかった。
映画の中で「映画は90分。現代人は忙しいからできるだけ無駄を省かなきゃいけない」というようなセリフがあったけど、逆に無駄な部分に愛着が湧くこともあるけどなぁと思った。坂元裕二のちょっとした台詞回しとか本筋とは関係ないけど大事なこと多いし、そもそも俺はアトランタとかジム・ジャームッシュ、柴崎友香、クレヨンしんちゃんみたいなオフビートなもんが好きやし。まぁどっちの良さもあるねんけど。確かに無駄を省けばソリッドで完成度の高いものは作れると思う。ポンジュノのパラサイトみたいな。でも、今の世間のムードとして「効率を追い求めた先に明るい未来があるとは思えない」みたいな共通認識があるような気もしていて、「無駄」にある種のロマンを感じてる人は意外と多いんじゃないかなって思った。このnoteも基本どうでもいいこと書いてるし、カワイ・レナードの話なんか多分これを読んでくれてる人は興味ないやろうし。笑

6月9日
この日は大阪滞在最終日、一日中家でだらだらと過ごした。クリッパーズはカンファレンスセミファイナル、西の一位ユタ・ジャズとの初戦だった。デマーカス・カズンズという選手が久しぶりに出場して、3分で3回ファールしてベンチに戻ったのが面白くて笑った。試合には負けてしまった。相手選手のルディ・ゴベアが厄介でなかなかペイント内を攻めることができないので、オフェンスのリズムが上手くいかなかった。カワイ・レナードの顔はいつも通り真顔だったが、少ししょんぼりして見えた。

6月10日
朝10時に梅田プラザモータープール発のバスに乗って東京に向かった。キョンキョンのPodcast聴いたり、実家に置いてた「知的生産の技術」という本を読み返したり、たまに寝たりしながら過ごした。今度もあっという間に時間は過ぎて、気づいたらもう新宿や、という感じだった。小田急線に乗って家に帰った。
自宅はやっぱりモノが少なくて快適、居心地が良かった。最寄り駅とか、家の周りの店にも少しずつ愛着が湧いてきているし、少しずつこっちの暮らしにも慣れてきた気がした。たまに環境を変えると気づくことが多いので、定期的にこうやって実家に帰るのもいいなと思った。

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