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那須川天心VS皇治 RIZIN24

【勝負論の先に】
待ちにまったカードの決定である。
8月26日19時より、RIZIN24についての会見が催された。
既報では大阪での開催が示唆されていたが、結果RIZINのホーム、埼玉スーパーアリーナでの開催が決定。メインスポンサーにyogiboが就任、またフジテレビでのゴールデン地上波放送が決定したことも発表された。
コロナ下で資金の画策が難しい状況にあり、クラウドファンディングにも限界がある中でたくましい2つの企業によるサポートは非常にありがたいことに思う。ありがとうございます。

そして、塩なカードだらけで記者の質問の呼応の悪さと地味なテイストの連続であった近々の会見とは打って変わって今回は華に彩られた。
明るさと希望のみを享受することができた30分程度の会見を振り返りたい。

男として倒しに行く。決して話題作りではない

いつもの饒舌は封印されていた。
過去K-1の対戦カードの会見ではいくつかのボケを用意して望んでいた同氏だが、開口一番「すべてを奪いに行く。世間はパフォーマンスとしか思っていないだろうが俺はそうではない。天ちゃんをリスペクトしているし、簡単ではないと思うが、死ぬ気で戦いたい」。
と、天心のことを天ちゃんと呼んでかろうじてユーモアともとれる表現を含ませてきたがそれとわからないほどに彼の熱量や今回が他と違うことであるという覇気を感じることができた。天心もそれに呼応するように歯切れのいい回答を続けていく。記者の質問も意味のあるものの連続でテンポもよくみることができた・

RISE代表対K-1 Kの血と初対決

これほどまでに天心相手に勝負論と期待を感じることができる選手は過去にいただろうか。
2年前に堀口と対戦していて、期待度や興奮度は非常に高かったがそれは立ち技対総合というエンターテインメント的な要素も含んでいた。
これはこれで大いに楽しむことができたし今回は立ち対立ちということで見方とテイストが変わる。
また立ち技での相手で見ると最近は外国人で中にはISKAチャンピオンなどもいたがどうしてもかませ犬感が否めなかった。
しかし今回、初めて純粋なK-1の選手とついに交わる。
RISEとK-1は国内でもお互いに競い合ってきた2トップの団体。
那須川にとってある意味未知の領域であるし、単純に相手がK-1の選手であれば誰でも勝負論を語ることができる相手になるのだがそれがさらに皇治なのだからより良い期待を持つことができる。

武尊VS天心実現へ 究極の勝負論

勝負論を語るうえでこのドリームマッチへの期待が見え隠れする。
今回の試合結果がどのようなものであろうとも、K-1という団体の血を浴びることとなる。
しかもその内容次第で間接的に武尊との感覚的な考察、比較まですることができるのだ。
(もちろん皇治も成長しているし、相対的な比較は簡単ではない)
改めて禁断の扉をあけてくれた皇治には感謝したい。

ただこれでいて皇治がかませ犬で終わらないのではないかという期待もある。上記のような発言の熱量も感じているし、RIZINという空間は「番狂わせ」の演出を得意としている。
「RIZINアップセットは地方大会で起きがち説」はいったん今回で終了となる予感もしてならない。

WELCOME皇治 何度でも伝えたい

今回の対戦で唯一のダークサイドは天心信者だ。RIZIN22での皇治の対戦要求や、SNS、各媒体のコメントを見ていても「天心やったれ」や「即終わらせろ」といった皇治を嫌悪したような品のない発言が目立つ。その会場での声色や雰囲気を見ていたが決していいものではない。皇治の参戦が扉を開けてくれたというのは上で記した通りだが、この天心ファンの集団の声は華の彩りに汚れを加える。K-1に帰れではなく、WELCOME皇治を筆者は発信していきたい。(というか筆者は天心信者、キッズがそもそも好きではない。格闘技ファンというくくりの中で野球やサッカー等にみられがちな一方(チームや選手)に極端に傾向する考え自体が違うと思うのだ。余談だが野球もよく見て好きだがベイスターズファンもこれと同様な雰囲気で大嫌いだ。虎の威を借る狐だ)

同大会はこのカードだけで神回をうかがわせる。
追加カード決定の報を待ちたい。

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