RIZIN24 総評 立ち技最強は那須川天心ではなくイスラエル・アデサニヤ?

【決めきる大切さと無双の朝倉海】
9月27日に行われたRIZIN24。下馬評は高く、8月の22,23と比べると期待値は非常に高かったため筆者ももちろん会場へ。当初大阪での開催予定が変更となり埼玉となったため関東在住の筆者も参戦することができた。

しかし総評すると「家でyogiboにまたがりながらRIZINウォーター片手に見るのがちょうどいい」塩梅の試合の連続であった。
榊原代表もyogiboの冠協賛が年末のyogiboまたがり自宅視聴スタイル促進につながってしまうとは夢にも思っていなかっただろう。
(こうじをみにきたライト層を含む観戦組はこうなるかも?筆者はもちろん埼玉にいきますが)

パンクラス代表の酒井氏の期待も裏切ることにもなってしまった。
スイングした前回と比べどこか物足りなさの残った同大会。
その原因を紐解いていきたい。

技術があるがゆえにうまくまとまってしまった公開スパーリング

もし大沢ケンジが全員のセコンドについていたなら、「いけ!いけ!嫌がってるからいけ!」
という怒号が各試合に飛び交っていただろう。

致し方ない部分ではあるが久米北岡、武田川名の試合はひいき目に見ても塩だった。
これも「負けない戦い方」が基準である現代MMAの中で往々にして技術合戦になりがちな部分もあるのだろうが(素人なので詳しいところはわからない)もう半歩お互いにせめてほしかった。筆者も家で視聴している分にはこういった組みとかを中心としたせめぎあいは嫌いではないのだがムード重視の会場で見るにあたってはあの内容の連続視聴は見るに堪える。
堪えかねたであろう隣のギャルはスマホでドラマ見ていた(LINEとかではないあたりがもう確信犯だ)。

北岡悟丼が某美女YOUTUBERにレシピをパクられ(まりな丼?)北岡界隈がキレて炎上騒ぎとなっているが以後こういった騒ぎが起きぬよう、北岡にはもう少し威厳を保てる試合を次回は期待したい。

金太郎VS瀧澤謙太2 決着はパンクラスで

今回RIZINで見ることができたのはうれしかったがパッケージや熱としてはパンクラスのメインカードでケージで合わせる試合であるべきだったかと、結果的にではあるが感じてしまった。
お互いTSUNEに勝ってシウバに負けてといったパンクラスストーリーを知らない客が大半の中で、コアなパンクラスファンによって醸造されてきた熱が薄まってしまったように感じた。新木場コーストのいい具合のキャパの会場で西実況解説大沢で再戦をみたいところ。

とはいえ、緊張感は今回の中で一番あったし面白かった。
紙一重の中で瀧澤が見事にヒットさせたところ、TDをとられなかったところが勝負をわけたように思う。

基本的にスーツが欧米と比べて似合わない日本人である同選手が、会場入りをマクレガーばりにスーツで決めてきたところは顔的にもただのやり手証券営業マンにしかみえなかった。営業はできるが決して喧嘩は強そうではなかった。そんな見た目子羊が狼を食うのがだから面白い。

ファイトオブザナイト、矢地VS大原 

同大会一番面白かったのは第一試合だ。
格下であるはずの大原を当ててもらったので矢地は反省しないといけないところだろうが、結果的にそれがスイングして壮絶な殴りあいとなった。
そしてスプリットで分を分け合い、紙一重であるが大原を支持した。
もちろん矢地にはまだ終わってほしくないが、ビジュアル的にも大原の台頭にも今後目を行かざるを得ないだろう。

中学生活で卒業して2度手を染めないといわれている男のストパー、顔、雰囲気は29歳でもけんかを売られてもおかしくないほど弱ダサであるがそれがあのパフォーマンスを披露してくれるものなのだから一気にファンになってしまった。

体の線の細さも含めて粗いファイトスタイルにデジャブを覚えたが、それが長島自演乙だとわかるのに時間はかからなかった。
奇しくも大会後の総評で青木真也が大原樹里を「全然強くない。あんなのに矢地は負けてちゃダメ」と評していたが、もし彼のRIZINへの参戦があるのであれば、個人的には朝倉未来ではなく連勝してキャリアを作った大原とやってもらって膝ゲリで失神KOされてほしい。

MVPは朝倉海 日本からUFCへ

はがゆい試合が連発する中で、やはりこの男だけは目線が違った。海だ。
天心VSこうじも大いに盛り上がりはしたものの、天心のKOを誰もが期待していただけに、こうじの立ち続けた男気を評価するにしてもこのGAPを埋めるには正直物足りないというのが本音だ。こうじがぶっ倒れるのが見たかった。

そんな中、決して弱くないしょうじ選手を相手にしっかりとKO勝ち。
決めきって見せた。完勝して年末の堀口戦を望む最高の形となった。
すでに色濃く輪郭を表しているUFC挑戦に向けた試金石の戦いとなるのが間違いなくなった年末の堀口戦。
この試合を経て本当に楽しみになった。

勝利してUFC挑戦をリングで表明するのか、それともスペシャルワンが立ちはだかるのか。
3か月先ともう待ちきれないが海の更なるストーリー展開に向けて11日のカオスバンダム級モラエスVSサンドヘーゲン戦を見届けながらカード正式決定の報を待ちたい。

PS:
代表には提案だが人をダメにするyogiboの協賛を仰ぐのではなく無線ラン大手のブァッフアローに仰ぐべきだ。同日ちょうど入場後待ち時間に行われたUFC253がルーターのwifiがつながらず視聴できなかったのだ。かなり複雑な思いでいたファンは多かったはずだ。
同社の協賛はこういった面からも人を良くする。優良企業だ。

帰宅後の視聴となったがメインカードの結果はadesaniyaのKO勝ち。試合後何をいっているかわからなかったがこれくらいいい意味でキチガイにかましてくれると最高。
パウンドフォーパウンドでの比較で、同日開催が起因してでもあるが、立ち技最強は那須川天心ではないと思わされた。
キックとMMAとで単純比較はできないものの、やはり天心にも早く世界に挑戦してほしいところだ。もちろん武尊とやってからいってね。
(ってか拳骨折とか武尊はなにしてんだ!!)

あと会場でマスク外して談笑、声を張り上げるメンヘラキチガイがいたがメンヘラはadesaniyaのようなしっかりと半歩攻めて決めきるキチガイだけで十分だね。

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