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【albumreview#2】RINA SAWAYAMA「Hold The Girl」

9/16にリリースされたRINA SAWAYAMAの2ndアルバム「Hold The Girl」のUKチャートのアクションが発表された。

初登場3位
1位にBLACKPINKが鎮座してんのに目が奪われたけど、日本人アーティストとしてはUKチャート史上最高記録となるそうです。東アジア勢が1位&3位というのもかつてないことだろうな。
それにしても、RINA SAWAYAMAはもはや洋楽だし、タワレコとかでもたぶんJ-POPに仕切り板は無いと思うんだ。確かめてないけど。


というわけで、RINA SAWAYAMAの2ndアルバム「Hold The Girl」のレビューです。簡潔に。アルバムレビューって相当な気合が必要なもんだから、これが第2回目なのです。
※1回目は去年のWeezerのメタルアルバム「VAN WEEZER」


( ※RINA SAWAYAMAって?というQに対しては下記のnote読んで欲しい )
「日本の血を引く/ハーフ」とかではなくって、彼女は新潟出身で、4歳の時にUKに移住した移民ではあるが、歴とした日本人。日本語話者でもあるし、J-POPに触れて育ったという一面もある。


RINA SAWAYAMA、大絶賛の声であふれた今夏のサマソニでの初来日公演を経て、超期待の2ndアルバムである。

最初に通して聴いたときは、ちょっとあっさりしすぎかなと思ったんですよね。先行公開した5曲以外はそんなに印象に残らない。1stシングルの「This Hell」が強烈すぎたか。期待が強すぎたのか。
これはちょっとあかんかなと焦ったのも事実。


ところがどうでしょう。

一周目の印象はすぐに覆ることになる。「Hold The Girl」は、聴けば聴くほど強さを増す、という表現がぴったりハマるアルバムなのでした。
RINAのエモーショナルなヴォーカルはこってり濃厚ソース味。ゆえに、トラックやアレンジはあっさりした味付けくらいでちょうどいいのだ。先行公開の5曲以外も、何回か聴いて馴染むとするすると染み込んできて良い塩梅。すうっと入ってくるトラック/メロディと、ちょっと濃いめのヴォーカルのバランスが実に丁度良い。

そして、アルバムを通して聴くと、突き抜けたポップさを持つリードシングル「This Hell」はむしろ異質だとわかるだろう。


ファーストインパクトでやられるようなポップ・チューンはぶっちゃけ「This Hell」だけという印象なんだけど、2~3回聴くとすぐに陶酔できるような中毒性を併せ持つ曲がずらりと揃っているアルバムなのである。
「This Hell」以外だとタイトル曲の「Hold The Girl」と、「Hurricanes」が頭ひとつふたつ抜けて素晴らしい仕上がりかなと思う。

「Hold The Girl」はシリアスで情念深いパワーバラード。イントロ的な扱いのオープニングトラック「Minor Feelings」に続く2曲目に配置されたこの曲は、アルバムの主題となる"ムード"を高らかに告げる真のオープナーとも言えると思う。



そして、彼女が活動拠点とするUKではなく、もちろん故郷の日本でもなく(ともにユーラシア大陸の西端と東端に位置する島国である)、どこかアメリカ的/大陸的で壮大な力強さが聴く者のエモーションを掻き立てる「Hurricanes」。この曲はアルバム後半のハイライトとも言えるだろう。


そして、アルバムのエンディングに向けて儚いエモーションを撒き散らすスローで力強いバラード「Phantom」も良い。ギターソロが最高。


1stアルバム収録の「STFU!」みたいなニューメタル・テイストが忘れられない人にはちゃんとこんな曲も用意してある。LINKIN PARKみたい。


全曲Visualiser用意してない?すごい。


アルバムのアートワークとトラックリスト (Apple Music)。


そして噂されていたジャパンツアー!
来日公演が決まりました!
2023年1月。東京はZepp 2DAYSくらいかな、なんて思ってたらなんと東京ガーデンシアター。キャパ8000です。8000!


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