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10/7 ABCラジオ浦川泰幸の健康道場プラス 隆祥館書店店主 二村知子の今週の一冊は、朝日新聞社会部記者の宮崎亮さんが書かれた「僕の好きな先生」をご紹介しました。

この本は、木川南小学校の元校長、久保敬さんのことを書かれた本です。

2021年、4月19日新型コロナウイルスの感染が拡大した時に、前大阪市長の松井一郎氏が、いきなりメデイアの前で「授業は、オンラインで実施します」と言われました。
教育委員会にも、指導している先生方にも、何の連絡もなく、その報道はテレビで流れました。保護者からは、連絡が殺到し、一部の、すでにオンライン授業をしている学校を除いて、現場は、大混乱したそうです。

その時に、たったひとり、このままでは、子どもたちのためにならないと勇気を振り絞って提言書を出した先生です。ところが、提言書を出した後に、文書訓告処分を受けられました。

この本では、教え子でもある、漫才師のかまいたちの濱家さんや、そのクラスメートにも取材をしておられます。その中で浮かび上がってくるのは久保先生の人柄です、上から威圧する感じではなくて、同じ目線で、それぞれの子の個性を認めて伸ばしていく。実は、濱家さんは、両親が離婚し、4年生までは、問題児だった。それが、5年生から久保先生が、担任になってから、どんどん変わっていくのです。




「出会ってなかったら、人生変わってた」とまで言っておられます。
当時5年6年で久保先生が発行された学級だより80通近くは全部残しているそうです。


実は、久保敬先生が、以前本を出された時に、隆祥館書店でイベントをしました。その時に聞いたのですが、子どもたちには、「たとえ自分一人の意見だったとしても、おかしいと思ったことは、「おかしい」という勇気を持とう」「いやだと思うことは「ノー」と言っていいんだよなどと言っておきながら自分自身はどうなのか?言ってもしょうがないと諦める人間でいいのか?心が揺れ動いていたそうです。

提言書を出したことで市教委から受けた文書訓告処分は不当だとして、2023年2月に、大阪弁護士会に人権救済の申し立てをされています。これは、「僕が黙っていたら、現役の人たちが、ますます声を上げにくくなってしまう。真面目に仕事をしながら日々感じることを発言するのは当然の権利、それがないとますます息苦しい教育現場になると思われたからです。


今、トップダウンで、すべてが決まって行ってしまい管理されるような現場になっていると聞きます。けれども、子どもや親御さんが求めているのは、こんな先生だと思います。これから教師を目指す人、今教師をしている人、親御さんにもぜひ読んで考えていただきたいと思って選びました。

本をご希望の方は、隆祥館書店のオンラインショップまたは、店頭にてお買い求めください。
隆祥館書店 TEL 06-6768-1023
オンラインショップ 
ryushokan.omoi.todokeru@gmail.com

久保敬さんと宮崎亮さんによるリアル&リモートトークイベントは、
10月29日に開催です!!この機会にぜひ!!
詳細は、
https://ryushokanbook.com

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