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中小企業診断士協会主催の「平成世代の地方起業家・新規事業」セミナーで話したこと。

今週土曜は、中小企業診断士主催のセミナーにて、ゲストスピーカーとして参加しました。参加者は香川県だけじゃなくて、東京や大阪など全国から。

登壇者は、海上版UberのMasSサービスを展開するscheme Vergeの須田くん、穴吹興産社内で新規事業を担当する槌本くん、香川県を拠点にするベンチャーキャピタルHOXINの福井さん、そしてモデレーターとしてco-ba takamatsu コミュニテイマネージャーの荒木さん。

テーマは、「コミュニティを活用した地方ならではの新規創業・内発的発展について」。簡単にいうと、地方でどう起業したり、新しいこと始めんのっていう話。全員が平成生まれ世代だったので、今どういう感覚で世の中を捉えて事業を考えているのかを考えるきっかけになりました。それぞれのトピックに対して、自分自身が話た内容をベースにまとめてみました。(ちょいちょい自分の中で刺さった他登壇者の言葉も入れています)

1.自らが事業を創るという選択についてどう向き合うか?

「自分がしたいことをする」という自分の素直な欲求に応える。起業家には良いエゴと悪いエゴがあって、悪いエゴは今までの経験則で物事を考えてしまうこと、視野の狭さに繋がってしまう。

一方、良いエゴは、この人と一緒に働きたい、仲間にしたい、こういう価値観を事業として大切にしたいとった自分の信念を貫くこと。この良いエゴがないと、自らが事業を創るという選択の中で、始められても、作り続けるということはできないと思う。

2. なぜ香川県で事業をするのか?どんな想いをもって事業をしているのか?

これからは東京の時代じゃないと思うし、自分の思い出がある場所。10代、20代のときにどれだけ自分にとって「ふるさと」という存在を増やせるか。

「土着性・シビックプライド」と「地域にとらわれないかろやかさ」その二つを併せ持って事業をするのが良いと思う。それこそ東京と香川、その時の時代にあわせてどっちでもやれる的な。

3. 香川県で事業をする中で、よかったこと、困ったこと

これはschme vergeの須田くんも言ってたけど、デメリットとして、地方においての「資金調達」の難しさは常に感じてる。基本的に地方でやるなら「デッドファイナンス」になるんだけど、東京と違って簡単にエクイティでの調達ができない分、ベンチャーバブルになったり、過大な時価総額評価をされないのでまあコツコツやるしかないわけで。加えて、なかなか地方銀行だとスケールが確実なところにしかお金を出さない。(だから日本政策金融公庫さんとかの存在が大切なんだけどね)

自分の場合は、ことでんの真鍋さん(HOXINの代表でもある)と大学生の時から繋がりがあって、会社を作ったときに本当に資金面で応援頂いた。じゃないと今頃まだ東京で消耗してるし、今みたいなチャレンジングだけど充実した日々を送れていないと思うので感謝しかない。

一方、圧倒的にラーニングコストが低いのも地方でやることのメリット。ご飯も美味しくて、心が荒むようなコンビニ生活をしなくて済むことじゃないかなあ(笑)

4. 香川県で事業をするなかで見えてきた課題

マーケット規模の小ささ。まあ当たり前なんだけど、スケールの出口は常に考えておかないといけない。あと製作会社をディスるみたいな言い方になるんだけど、受託会社じゃなくて事業会社を作らないと結局地元でお金を出せる会社が少なくなると尻窄みになる怖さがある。目指せ全国、全世界。

5. スタートアップだからこそのおもしろさ

全て自分との戦いだし、スタートして赤を掘った上でアップしないといけないのがスタートアップ。逆に最近気づいたのが3年も続けているからこその「ボーナスタイム」がある。(めちゃくちゃ優秀な人に出会えるとか)

「起業家は誰もやったことがないことに対してチャレンジしている。だからこそ投資をしたいという思いになるし、周りは応援したくなる。ただそのときに、その起業家がどういう成長ストーリーを作っていこうとしているのか。どういう理念を持ってやっているのかは投資側としてすごく見てる。」(HOXINの福井さん)

6. 新規創業においてどのような支援が必要なのか(協力してもらえて助かったこと)

初期のメディアリレーション、資金調達、仲間集め、理念作り。経営資源(ヒト、モノ、カネ、インフォメーション)が限られた中で、自分の強みを活かしつつ、苦手を補ってくれる人を探す。

7. 地域外の人間として地域の中に入っていくときに気を付けたことは?

「バカにされる、アホだなあと思ってもらえる」ということを徹底する。だから全身タイツを履いてる。インターネットやインフルエンサーっていう新しい領域にチャレンジしているからこそ、怖がる大人は多い。少なくとも敵じゃないと思ってもらえるのが大切。

「ローカルにはローカルのロジックがある。だからまずはそれを理解することに時間を使う。誰と誰がどういう関係でっていうところをひたすら勉強する。」(scheme verge 須田くん)

8. 社内の新規事業立ち上げのメリット/デメリット

これは穴吹興産の槌本くんが言ってたことだけど、「不確実性が高い時代。気付いた時に赤字になってしまうことがある。だからこそ事業モデルを時代に合わせて収益モデル、事業モデル、マーケティングモデルを変えていく。販売の仕方についてもまだまだ崩れている部分がない。一方で、声の大きい人が出てくると何も通らなくなってくる(笑)←圧倒的納得w

9. コミュニティがどのような影響を事業に与えるか?

「co-ba takamatsuという場所を運営していて、人と人との偶発的な出会いっていうのが本当にコミュニティをやってる魅力だなあと思う。この人とこの人を繋いだら面白いことが起こるんじゃないだろうかと。そういうところで貢献できるのがコミュニティのチカラだと思います」(co-ba takamatsu 荒木)

10. 中小企業診断士の皆様に期待すること、具体的な絡み方

僕個人としては、正直コンサル的な上から来られるスタイルが苦手で、どっちかというとコーチングやカウンセリング的な側面から会社の内部までそっと入ってくれる人が中小企業診断士にいたらぜひお願いしたいと思ってる。

11. これからの令和時代にどのような生き方・働き方をしていきたいか?

僕たち平成生まれは30代前半。20代のときに広げた選択肢をいい意味で絞っていく時期で、意思決定をすることが多い。転職するか、起業するかなどのキャリアを決めにいくフェーズであって、プライベートであれば結婚、出産、育児などのことに関して決めていくことが多い。

ただその中で、一番大切なのは、「好きな場所で、好きな人・仲間と、好きな仕事をして生きる。」これに尽きると思う。ちゃんちゃん。








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