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#8 【読書記録】 稲と日本人
1. 本の題名
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2. 感想
読書再開するぞ!とまずリハビリがてら手に取ったのは児童書コーナーにあった稲の本。
児童書といえどあなどるなかれ!たくさんの学びがあった本でした。
特に心に残ったのは二つ。
2-1.線香水
香川県は日本でも1,2を争う雨の少ない土地。古くから水枯れに苦しんだ
人々は、各田んぼに公平に水を配るために、線香水という道具を使っていたそうです。
線香水というのは、木箱の中で線香を灯し、それが燃え尽きるまで田んぼに水を送り続けるというもの。そして燃え尽きたら次の線香を灯し、次の田んぼに水を送る。木箱の中で線香を灯すことで、風で早く燃えすぎるのを防いでいた、と。
稲作における、水の大切さを強く感じました。
2-2.4000品種から10品種へ
約100年前には4000品種ものお米が日本中で栽培されていたそう。それが戦後、高度成長期に入るにつれ、農薬や化学肥料の使用、機械化が進み、それに伴い、機械で管理しやすい稲や、人間にとって美味しい稲が品種改良によって生まれました。今では日本で栽培されている米は約10品種ほどになったとのこと。(私の肌感覚だともう少し多い気はするけど。)
農薬や化学肥料の台頭、機械化により、収量が増え、安定供給できるようになったおかげで、数百年前にあったような大飢饉で100万人規模の人が亡くなるということはなくなりました。
でも、古来の人が何百年、何千年と紡いできた種を途絶えさせてもよいのだろうか?その種の中には、病気に強いものや、環境の変化に強いものもあったはず。
何事も、便利だとか、効率が良い、だとか、その側面だけを見るべきではない、もっと広い視野を持とうと思いました。
3. 気になった文章
この大飢饉で、道に行きだおれて死んでいく人の数は数えきれなかったが、そのなかに一人の男がいた。その男は、ほかの餓死者とはちがい、衣服をはじめ身のまわりに着けているものが、並々のものでなくりっぱであったので死骸をあらためて調べてみると、百両という大金を首にかけていた。こんな大金持ちまでも飢えに苦しみ、食べものを求めて旅に出たとわかったのであるが、百両もの大金を出しても、だれにも見向きもされず、一椀のお米さえ買うことができなかったとはたいへん残念である。
(当時、百両といえば、ひとり数十年分くらいのお米が帰る大金。)
いつも読んで頂きありがとうございます!最大限の愛を❣️