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投資必勝法はないが・・・勝つ確率を上げるために「型」を持て 〜序章(1/2)

前回は、FIRE(投資等である程度の資産を作って、早期リタイアして自由なライフスタイルを手に入れる方法)について書いてみました。

人生の原則から考える、10分で読めるシンプルなFIRE入門

FIREでの前提条件として、ある程度まとまった資金を作って、それを投資・運用することで生活に必要なコスト、平たくいえば生活費を捻出することで、会社などに所属していると付きまとう、時間の拘束から自由になり、自分の本来やりたいことにフルに時間を使おう、という基本的な考え方でした。

勝てる人の方が少ない世界で

とは書いたものの、投資から高い確率で利益が得られるなら、誰も苦労しません。誰もがトレーダーになってしまいます。

きれいな成功譚の裏には、多くの人が、チャレンジしては含み損に青くなり、さらに資金を減らして遅すぎる損切りをして、もういいや、地道に働いていこうとマーケットから去っていった屍の山が累々とあるのです。

上手く行った人は語りたくなり、ブログや本、noteなどに顛末を書きますが(自分もか・・・)、失敗した人は消したい過去は語りませんから、莫大な量なのに表に出てこないだけです。

投資で億を稼いだ、いわゆる「億り人」の本やらブログやらがたくさんありますが、あれは一部の、経験者の目から見てどう見てもウソだろう(=相場で稼げないからネットでの信者ビジネスに移行した)ものを除いても、①ご本人の腕の良さ、②相場技術の高さ、③アプローチや方法の合理性、④ある状況に対する分析力と判断力の高さ、そして⑤運の良さの合わせ技であり、万人における再現性は低いものと思われます。

もちろん、②、③、また④の判断基準を知るという意味では、参考になるものもありますが、それをそのまま自分に応用できるわけではありません。

いわゆる値が10倍になる「テンバガー」と呼ばれる株があります。たとえば15年前にAmazonの株を持っていれば今や何十倍・・・というものです。

一気に資産を築いた方には、このようなグロース株で利益を得た方がいますが、これも買った当時にその会社が成長するかは誰も分かりません。

何十倍になった裏には、上場廃止があったり、そこまでは行かなくても、あまりビジネスが成長せず、もはや負け戦となり、低いところでウロウロしている株もあるわけで、先のことは誰にも分かりません。

たとえばFIREの本とか見ると、まずは雇われる生き方で普通に働きながら貯金や投資、副業を頑張って何とか、3〜4千万円を作って、10〜15%で運用すれば年収400万円で、何とか平均的な日本人としては生きていける、とかありますが、そもそも半分以上の人が、(少し前の統計ですが)8割の人が損をするという投資の世界で、10%とか20%とかのパフォーマンスをコンスタントに上げ続けることは誰でも出来ることではありません。

さらにいうと、それが出来ないということは、普通のサラリーマンが4千万円を作ること自体が、かなりハードルが高いということです。

結論をいえば、必勝法はないし、投資はそんなにカンタンなことではないとしか言いようがありません。

必勝法はないが負ける可能性を下げるアプローチはある

闇雲にニュースや思い付きで株を買い、実は高値で掴んでしまい、そこからずっと塩漬け、恐ろしいほどの含み損に最近は取引ソフトを起動すらしていない、あるいはレバレッジを高めに掛けてFXにチャレンジし、年に数回ある暴落デイに余力以上に下がってしまい、あえなくロスカット、200万円が10万円に、なんてことは多くの人の身に起きてきたことです。

たとえば、以下の米ドル円のグラフを見ると分かりますが、2020年3月のコロナショックの際に、大幅な下落があり、下ヒゲが出ています。このような時にロスカットに掛かって大損するわけです。

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恥ずかしながら自分も過去に何度かやらかしました。

暴落の夜に、自分のFXポジションが数分置きに強制ロスカットが入り、含み損のひどいポジションが1つ、また1つと強制決済されて消えていくのを見ることしか出来ず、心の中は、(あー欲を出してあんなにたくさん買わなければよかった)とか、(何であんなにレバレッジを上げてポジションを建ててしまったんだろう)という後悔の嵐でいっぱいですが、もはや追加で入れる資金もなく、どうしようもありません。

今思い出しても、イヤな汗が出てきます(涙)。

しつこいようですが、FXは絶対にレバレッジは3倍以下でやってください!!!

そんな中でも、こういう考え方、あるいは手法でやれば、それなりに損する確率を下げる、言い換えれば勝率を上げることも出来る、という手法がいくつかあります。

量は多くありませんが、本やブログなどでもその考え方や技法は公開されています。

ただ人によって合う、合わないがあること、また相場の世界は知識だけあれば誰も出来るというものではなく、こういう時はAもしくはBの動きになる、的な経験則がたくさんあった方が有利ですし、また行動経済学や心理学的な要素も強いので、それなりに経験や場数を積んで、多少のことがあっても動揺せずに合理的に淡々と対処できるとか、相場が戻るまで獲物を待つ猟師のようにじっくり待つとか、それなりに時間も必要なことかと思います。

そんな中で、これはあくまで筆者自身の見聞や経験、試行錯誤の範囲内であり、世の中には自分が思いもよらない方法で着実に利益を上げている方もいるかもしれませんが、FIREのために役立ちそうな投資戦略を5つ上げてみたいと思います。

エントリーから利確(損切り)まで自分なりの「型」を持つ

なかなか儲からない方の特徴、それはかつての自分でもありますが(汗)、どう参入して、どうなったら決済するのか分かっていないこと、言い換えれば自分なりの収益モデルがイメージ出来ていないことだと思います。

どういう理由で、どういう状況になったら、どうやってエントリーするのか、その後、その株やFXの値段が動いたらどうやってポジションを調整するのか、損切りはするのかしないのか、どうなったら利確するのか。

これはあくまで、ある個人のまだまだ改善の余地のある不完全な「型」ですが、いちおうコンスタントに投資で利益を得ている投資家がどのようなアプローチで取り組んでいるのか、次回に具体的な方法をご説明します。少しでも、ご参考になれば嬉しいです。

Part 2実践編はこちら

※言うまでもありませんが、投資はご自身の判断と責任で行ってください。本稿は参考情報として提供するものであり、特定の銘柄や市場全般の今後の動きを予測するものではありません。この情報を元に読者の方が行ったいかなる結果についても、筆者は責任は負えません。

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