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知ってほしい『ADHD』について(注意欠陥・多動性障害)

会社経営の傍ら、心理カウンセリング・コンサルタント講演・コンプライアンスに基づく講義なども行っていますりゅうこころです。ryukokoro

「知ってほしい『ADHD』について(注意欠陥・多動性障害)」

もともと子供の発達障害として扱われてきたADHDは最近では大人の障害として認知されるようになってきました。というのも子供の頃にADHDと診断されたとしても、大人になるにつれて症状が改善したり、目立たなくなると考えられていたからです。知ってほしいので書きますが、障害の一例として認知してください。「当てはまるから自分は病気だ!」と思い込むのは辞めましょう。


【未来を予測して計画を立てることが得意ではない人が多い】


最初は「やらなくては!」と思うのですが、すぐに「後でいっか」と考えてしまうようです。そのため仕事では「書類の提出期限を守れない」「同時進行している企画の期日に遅れる」などのミスをしてしまいます。また女性が家のことを任せられることもあると思うのですが「子供の保護者会の返事をだすのを忘れる」「賞味期限の切れた食材が冷蔵庫に溜まってしまう」「公共料金の支払いを忘れる」などの失敗をしてしまうのもADHDの特徴的な症状といえます。これらは日常誰にでも起こりうることですが、毎度毎度となると、怠け癖だ!と怒らず病気を疑ってみてください。


【長い間、人の話を聞くことができない人が多い】


そのため会社の会議では退屈になって寝てしまったり、相手が説明しているのに割り込んで意見を言ってしまいます。人によっては「貧乏ゆすり」「ペン回し」「机をたたく」「頻繁に足を組みえる」という癖がでてしまうことがあります。また女性の場合、子供会やPTAに出席される方も多いと思いますがここで空気を読まずに思ったことを発言してしまうので、ママ友達とうまくコミュニケーションがとれないこともあります。これもありがちと言えばありがちですが、病気の場合は明らかにおかしいと感じますので、身近な方でいらっしゃるようなら医師による診療をお勧めします。


【片付けができない人が多い】

仕事では机の上が散らかっていて重要な書類をなくしてしまったり、家庭では服が床に山積みになっているということがあります。このような状態が続くと仕事のミスが増えたり、家族の間でのトラブルの原因になることもあるので注意が必要です。一概には言えませんが、孤独死される方の家の中でいわゆる「ゴミ屋敷」になっているケースを見かけます。片付けるという概念欠如しているために非常に不衛生な状態になり、病気になったりします。ほったらかしにせず医師への診療を勧めてください。


【ルーティンワーク(毎日の決まりきった作業)が苦手な方が多い】


仕事場では業務報告や日報などまとめるのが苦手で、印鑑の押し忘れや単純な入力ミス、記入漏れが続いてしまいます。作業自体が難しくなく、何度も繰り返し同じミスを起こしてしまうので周囲からは反省していない、進歩がないと思われがちです。また日本では女性が家事を行うことが多いのですが、ADHDの人の場合、掃除・洗濯・料理などの毎日の家事がうまくできない人が多いです。そのためストレスをため込んだり、自己嫌悪に陥ってしまうことがあります。「やらない」のではなく、「できない」のです。叱ったり怒ったりせず、温かい目で接しましょう。病気がさせている事なのです。


【衝動買いをする】

大人になると子供のように急に走り出すなどの身体的な衝動性は落ち着きますが、心理的欲求の衝動性が強い方はいます。そのような方は目の前に欲しいものがあると、家賃や公共料金の支払いなどのために残しておいたお金で衝動買いしてしまいます。また計画的にお金を使おうという思いがないためクレジットカード返済が追いつかず、借金をつくってしまうなど金銭管理が苦手な方が多い様です。金銭感覚よりも「欲しいという欲求」が即行動に移させてしまうのです。このような場合はクレジットカードなどは持たせず、毎日決まった金額を渡すなど管理が必要な場合があります。


【思いつきで行動し、途中で挫折する】

発想力が豊かな人が多く、誰にも思いつかないようなアイデアを思いつくことがあるので仕事のプロジェクトなどを立ち上げる時に力を発揮しやすいです。しかし、プロジェクトを進めるにつれてちょっとした問題にぶつかったり、仲間と相談しなかったためミスが発生したりすると「面倒だな」と感じてしまい、すぐにモチベーションが下がってしまうことがあります。そしてせっかく立ち上げたプロジェクトも途中で放り出してしまうこともあるので、このようなことが続くと、会社の仲間から「いいかげんなやつだ」「自分勝手だ」と思われて評判が下がってしまう危険があります。また家庭がある人では、急に「○○へ行こう!」と思いつき何も準備をすることなく、家族をドライブへ連れ出してしまうことがあります。ここで家族が喜んでくれればまだいいのですが、何も調べていないため途中で迷ってしまったり、目的地が休業していたりすると家族の仲も険悪になってしまいます。これは非常に気づきにくいケースです。一見優秀な天才肌に見えるのですが、持続性がないということは(思い付きで行動している)なのです。

いかがですか?本当に日常で誰にでもありそうなことばかりですよね。でもADHDの障害を持たれている方は普通の人がしてしまうミスとは明らかに頻度が違います。「え?また?何回言わせるの?」ということが頻繁にあります。くどいようですが病気がさせている事で、本人は苦しいのです。医療機関を受診するとともに、周囲が温かい心で接する事が重要です。絶対に罵倒なんてしないで下さい。今回は「ADHD(注意欠陥・多動性障害) 」を知ってほしくて紹介しました。

りゅうこころでした。ryukokoro


重度のうつ病を経験し、立ち直った今発信できることがあります。サポートして戴けましたら子供達の育成に使わせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。