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学校って本当に必要だろうか?(後編) ~ゆたぼんの不登校から考える

  前編からの記事更新がすっかり遅れてしまいました。申し訳ありません。後編では前編とはうってかわって、私が感じたゆたぼんの問題について書いていこうと思います。いきなり核心から書くと彼が抱えているのは、

  学校の勉強がわからない、嫌い。そして家では勉強していない
 しかし、勉強が出来ない自分を受け入れられず周囲のせいにしている

ということだと思ったんです。ゆたぼんパパは「うちの息子はちゃんと勉強している」と、Twitterやyoutubeなどで度々述べています。しかし、いくつかの事柄から、違和感を感じたので紹介していこうかなと思います。ただ、後述する偽装結婚の例えのようにゆたぼんが勉強していないということを証明することは困難なので、間接的な事柄からの推測になってしまうのですが、ご容赦ください。

1.私の個人的な事例から

 ゆたぼんは学校に行かなくなった理由として、宿題をせず学校の先生に殴られたり、「周りの子供たちがロボットに見えたから」と言っています。これだけ見るとゆたぼんは、自分の頭でしっかり考えることのできる立派なお子さんに見えるでしょう。そして宿題をしなかった理由は自分の頭で考えたうえで、それをやる理由が納得できなかったからやらなかった。そういう風にも聞こえますよね。
 私の場合も発達障害のグレーゾーンだからか(ゆたぼんが発達障害だと言っているわけではありません)納得できないことには行動しないという性分でした。学校の宿題もやることの意味は全くわからなかったのですが、しかしとりあえず小学校の宿題は一応やって提出はしていたんです。じゃあ何故ちゃんと提出できたのかと言うと、私にとって小学校の勉強って言うのは簡単すぎたんですね。簡単だったのでやる意味はわからないけど提出しなかった場合のデメリット(先生から怒られるとか)が大きかったからとりあえずやっていた感じでした。
 結局のところ、人間って一切興味や意義が無いことを他者から強制されても、それが圧倒的に簡単すぎる物事であれば、とりあえずやってしまうものでは無いかと思うんですよね。
 例えばですが、私が明日から会社で月報をスワヒリ語で書いて提出しろと言われたら、「スワヒリ語が出来たからと言って何の役にも立たない」とか言って猛烈に抵抗するでしょう(笑)。でも例えば私がケニア帰りの帰国子女でスワヒリ語がネイティブレベルなら、「なぜスワヒリ語?意味わからんわ」と思いながらも、ちゃんと書き上げると思います。
 結局の所ゆたぼんが宿題に反抗したのも、なんだかんだ理由をつけてはいるものの、宿題の内容が本人にとって難しく、解くのが大変だったからではないでしょうか?

2.YouTube チャンネル中の勉強関連動画の少なさ

  ゆたぼんのパパは「うちの息子は東大の問題も解けるんだ。アンチどもは YouTube の動画もちゃんと見ずに適当な意見を言っているんだ」といったような内容を Twitter にあげています。確かに彼の言う通り YouTube チャンネルにはゆたぼんが東大の問題を解いたといったような動画はあります。ただ圧倒的に勉強関連の動画が少ないうえ、大学受験を突破した私から言わせると、本当にちゃんと問題を理解したのではなくただ丸覚えをして問題を解いたような雰囲気にしか見えませんでした。
 ゆたぼんが大学受験を控えた高校時代に不登校になったというのなら、大学入試の問題を解かせて、彼が大学入学レベルにあることをアピールするのは分かります。しかし小学校の途中で不登校になったわけですから、正直なところちゃんと小学校レベルの問題が出来るのかというところを私としては見たいところです。

 では、なぜいきなり東大の問題を解かせたのでしょうか?恐らくは普段勉強していないのだけど、周りからごちゃごちゃ言われるのを避けるために、素早い火消しを図ろうとしたのではないのでしょうか?
 例えるなら、人間嫌いで結婚に興味がない人が周りから「結婚しろ」と言われるのにウンザリして、 本来だったらじっくりと恋愛関係を育んでから結婚するものの、面倒だからと適当な異性と婚姻届を出し、夫婦としての実体がない偽装結婚をするようなものでしょう。周りから「本当に結婚生活を送っているのか?」と非難を浴びても、「婚姻届を出していますけども?」と言ったりとか、とりあえず夫婦ラブラブそうな写真をFacebookとかに上げておけば、偽装結婚であるということを立証するのは困難になってしまいます。

 また、ゆたぼんのパパは東大の問題が解けているからそれで良いという風に言っていますが、東大の問題さえ解ければ勉強はもうお終いなのでしょうか?そうではないですよね?確かに東大の問題が解ける、合格するというのは一つの大きなマイルストーンではありますが、学問に終わりはありませんし、その先にもまだまだ続きがあります。
 さっきの結婚の例を使うなら、結婚(婚姻届の提出)というマイルストーンを達成したら、もう後は相手との人間関係はお終いと言っているようなものですね。もしゆたぼんが人間関係にもこの考え方を持っているのなら、youtubeで共演した人たちともそれっきりになってしまい、ゆたぼんの誕生日パーティーにあれだけ多くの人が来ることがないと思うのです。普段から人間関係に関してはしっかりと継続して構築しているからこその結果だと思うのです。故に、このような点からもゆたぼんは、勉強が嫌いでかつ普段も勉強をしていないと感じた一つの点です。

 またabema primeだったか、ツイッターだったか忘れましたが、ひろゆき氏とゆたぼんパパが直接対決した時に、ひろゆき氏の「家でどのくらい勉強しているのか?」という問いに、頓珍漢な返しをしていたのは記憶に新しいところです。ディスカッションで人を徹底的に追い詰めるひろゆき氏が幸運にもその時は追及しなかったのが大きかったものの、ゆたぼんパパとしてはヒヤヒヤものだったのではないのでしょうか?ひろゆき氏はその頓珍漢な回答を「頭が悪くて論理的な回答が出来ない」という風に判断したようですが、私としては一番突かれたくない部分を突っつかれたゆえにしどろもどろになったというのが正しいと感じました。

 そんなわけで、もしゆたぼんを追い詰めたいという暇なアンチがいたら、小学校5年生くらいの算数ドリルなどを持って行って解かせてみれば全ては明らかになるのではないでしょうか?

 まとめ 勉強していないことは問題ではない ただ自分の行動に責任と自信を持とう

 ここまで、ゆたぼんは実は勉強が出来ないのではということをツラツラと書いてきました。この仮説を元にもう一度不登校になった流れを振り返ってみると、

学校の勉強が分からない

学校の授業が念仏のようになり、つまらない

宿題を出されても全く分からず、解く意義も見出せず、宿題をしない

先生に怒られ、叩かれる

宿題をしないことで、周りの子供達からも仲間外れに

授業も分からず、友達もいないので休み時間までも地獄になる

不登校

 このような形だと思われます。ゆたぼんは学校に行けなくなったのは、このフローチャートの下半分の部分を理由としてあげたりしていますが、実際の所は「勉強が分からない」ところから全ては始まっていると思うのです。
 ただ、私自身は学校の勉強が出来ないこと、しないことに関しては特に問題視するつもりはありません。なぜなら、学校ではデシリットルのような使うことのないものは一生懸命教えるクセに、投資や税金のことなど人生に必要なことは教えない印象があるからです。
 また、父親は学校に行かせるべきだという意見も多々ありますが、これも難しいでしょう。なぜなら、ゆたぼんパパ自身が若い頃は学校にあまり行かず、大人になって勉強の必要性を感じてから高認を取って今もそれなりに生きているわけですから、無理に学校に行かせる必要性も感じてはいないでしょうし、他人に行くことを強制できる立場でもありません。
 また、現在ではyoutubeなどである種生意気で元気なゆたぼんですが、恐らく不登校になる直前はかなり元気を失くしていたのではないでしょうか?なぜなら、当時は学校の勉強も分からず、友達からも仲間外れにされ、居場所が無かったはずです。父親として元気を失くしていく息子を見るのは苦しいでしょうし、そのまま強制すれば場合によっては自殺を図ったかもしれません。学校に行かせるのを止めたのは英断だったと私は思います。そうして、苦痛だった学校から離れることでゆたぼんは自分らしさと元気を取り戻し、結果としてその部分だけを見たアンチから「あれだけ元気なのに学校に行かない奴」というレッテルを貼られただけかなとも思います。

 ただ、そういった事情も含めて一つだけ言いたいことは、学校の仕組みはどうしようもなかったにせよ、ゆたぼん自身にも多少の責任はあるということです。
 昔の私もそうでしたが、ある程度甘やかされて育った人間というのは、勉強が分からないということを受け入れるといった、自分に非があるということを認めるのが難しくなってしまい、他者や社会に責任を転嫁してしまいがちです。責任を転嫁するのは一見楽なのですが、心の奥底では自分にも非があることを薄々分かっているので、そこから目を背け続けるために永遠に他者や社会に怒りを持ち続ける必要性があります。そのため、もう学校から離れてかなり時間が経った今でも、学校での教師などの不祥事などがあると、ゆたぼんは嬉々として一人語りの学校の批判動画を挙げてしまうわけです。
 また、心の奥底では自分にも非があることが分かっていると、自分に自信が持てなくなり、自分の正当性を(特に権威ある)誰かに認めて貰いたくなります。youtubeチャンネルでも社会学者の宮台真司先生に突撃して、不登校でも問題ないかと聞いたりしていたこともあったようですが、恐らくは不登校の自分に自信が持てないのだろうと思います。

 最近話題になった「ゆたぼんスタディ号」というクラウドファンディングでも、最終的には無事目的の資金は集まったものの、実は直前まで目標が達成できるか不透明な状況でした。そのなかで何とかしようとyoutubeを通してゆたぼんはクラウドファンディングのお願いをしていたのですが、やはりお金を出してくれない周囲への恨み節ばかりで、自分の立てた計画への内省などは見られなかった記憶があります。
 今回は無事何とかなったものの、今後ゆたぼんは世間の常識的なルートを外れて生きる以上、誰も体験したことのない難題に直面する可能性があります。このまま行って、何か大きな問題が起こって、それを解決することが出来ないまま完全に落ちぶれてしまったとき、今度は不登校の道筋を作った父親に怒りの矛先が向いて悲劇的な最後を迎えないか心配に感じました
 ゆたぼんの言う通り、学歴が無くとも成功している人はそれなりに沢山います。ゆたぼんが例に挙げるような青汁王子とか朝倉未来氏などがそうです。しかし、こういった成功者は自分が何か間違いや失敗を犯したときに、自分と向き合い問題点を明らかにして、乗り越えていく力を持ち合わせています。勉強は出来なくても良いので、今後彼には自己内省力を身に着けてもらえれば、何も私からは言うことはありません。

 

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