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愛について考える わびさび

今日、オンライン朝礼で「わびさび」の話が出ました。日本人なら知っている「わびさび」ですが、具体的に説明するのは難しかったりします。
「わび」とは「侘び」と書き、困窮しているさま、要は欠けている、状態を指すそうです。「さび」は「寂び」、これは本来は時間の経過によって劣化した様子を意味しているそうです。モノに例えると、「ジーパン」と表現してくれた方がいて、なるほど、と思ったのと、この話を聞いて私が思い浮かんだものがあります。

熟年夫婦
若さや、かつての勢いは欠けているが、穏やかさとまろやかさ、がある。これは、欠けている状態と経年劣化が併せ持つ、美しさだと感じました。

老人ホームで仕事もしている私ですが、ご夫婦で入居されている方もいて、その老夫婦の姿が癒されると感じています。

奥様が認知症になって会話もままならない状態なのを、旦那さんが一生懸命にお世話する姿、「わしが寝られないのは仕方ないと思っているけど、みんなに迷惑をかけるのが申し訳ない」と奥様の面倒を見ようとする旦那さん。会話のできない奥様でも、旦那さんが味方と言うのは感じてるようで、旦那さんと一緒なら落ち着いて座っている。

形は色々あるけれど、ご夫婦で入居されている方は、どちらかが相手の面倒を見ようとされます。ご飯を食べさせようとしたり、手を引いたり。
わびさびの話を聞いた時、この姿を思い出しました。

思いやる姿は美しい、と感じます。人として最終形ではないかと思うし、一般的には、みんな最後はこんな風であろうと思っていると思います。

この形を、いつかではなく、いつでも伝わる日本であれば良いなと思いました。


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