オタク、スケーターになるの巻

 先日。スケートボードを買ってみた。きっかけはメルカリで出会った古着。デザインが好きで買ってみた。ブランドはFESN、「Far East Skate Network」の略称。どうやらスケートブランドのアパレルだったらしい。
 ここで、少し話がズレることを読者諸君に謝っておきたい。
 最近大学進学に従って青森から大分に引っ越した。どちらも海がある町なのだが、雰囲気が全く違う。青森は漁船だらけの、じっとりした陰鬱な感じ。大分はリゾート地みたい。
 友人達と何度か海に行ってみたのだが、海沿いに公園があって、その中にスケートパークを見つけた。初めて見た。横に倒したコーンを飛び越えるスケーター。トリックの上達に夢中なスケーター達は、子供のように快活だった。
 僕は今までまともにスポーツをしたことがない。小学生のころ父親にスキーに連れて行ってもらったくらいである。だから筋肉なんてないし、先日の健康診断では肝機能障害のついでに「太り気味」と言われた。いい機会だ。僕もスケーターになって、筋肉つけて、堀米になって、勝ちまくりモテまくりの人生の始まりだ!
 話を戻そう。そういう理由で、買った。「コンプリート」という、買ってすぐ乗れるデッキ、デッキテープ、トラック、ベアリング、ウィールが組み付けてあるセットもあるのだが、僕は部品を買って組み立てることにした。理由は一つ。さっき言ったFESNのデッキに乗りたかったからだ。

スケボーの部品一覧(出典;http://www.sk8-sunabe.net/contents/part/skateboard-9.html)

僕が買った部品はこれ。

デッキはFESNの8.25インチ。デッキには大きさが存在する。足の大きさに合わせて選ぶといいらしい。僕の靴は27.5㎝と大きめなので、大きめのデッキを選んだ。9800円。デッキテープは貼り付け済みのものを買ったのでわからない。
次にトラック。ウィールとデッキをくっつける金属部品である。スケートボードの部品のうちで最も金がかかると言われている。幅と高さが選べる。幅はデッキに合わせて選んで、高さは初心者はLoを選ぼう。車高が低いと安定するから初心者に優しい。
高いトラックはチタンだったりすることもあるけど、僕は金がなかったので、TENSORというマイナーブランドのTENSOR ALLOYS RAW TRACKを選んだ。これもデッキの大きさに合わせて買うように。2個セット4890円。相場は前後セットで12000円ほどである。初心者諸君のためにリンクを忍ばせておいた。
ウィール。硬さと大きさが存在する。SPITFIREのTABRET 99、52を買った。(昨日公園で会ったスケーターとおそろいだった)5940円。
ベアリング。NINJA(日本メーカー)のもの。スケートボードのベアリングにはABECという規格が存在する。一般的なのは3,5,7。ABEC7のオイルタイプを買った。(グリースタイプのベアリングもある。オイルは手入れが必要ではあるがよく回る)しかし公園のスケーター調べというニコニコ大百科並みの信頼性の情報であるが、あんまりいい選択ではなかったらしい。
BRONSONというメーカーのベアリングを勧められた。試しに回させてもらったが、確かによく回った。悔しい。
あと忘れがちだが、トラックを固定するネジと、組み立てに使う工具が要る。
ネジはインディペンデントのもの(800円)。インディペンデントとは、3大トラックメーカーに数えられる有名メーカーである。あとはサンダーとベンチャー。ネジだけインディペンデント。
工具はアマゾンで適当に探して買った。STOKEというブランドのもの。日本のプロダクトだったことに買ってから気づいた。700円くらい。
これでスケートボードが組める。作業には30分くらいかかった。誰でもできると思う。

完成した初めてのデッキ

デッキを背中に背負って、スケーターがいっぱいいる公園に行ってみた。
猛スピードで滑るスケーターにビビりながらもまずはプッシュ。地面を蹴って前に進む技。基本の基本。すみっこで一人練習する。
やり方はYouTubeとかで検索したら、分かりやすい動画が死ぬほど出てくるので割愛させていただく。
これで5回くらい転んでデニムに穴が開きかけた。というかまずデッキに乗ることが難しい。死ぬほどどうでもいい格好をして練習するのをお勧めする。僕の場合、アウターを脱いでTシャツ1枚になった瞬間上達した(気がする)。
記事を書いている今現在、ある程度安定してプッシュをすることができるようになった。まだ練習は必要だが。もっと速く滑りたい。
次にチクタク。デッキを左右に振って、動いた後輪のエネルギーを利用して前に進むという技である。僕はどうもこれができなくて、勇気を出してその辺にいたスケーターに聞いてみた。そしたら快く熱血指導をしてくれた。
まず、細かくデッキを動かす必要はない。ターンという、デッキに乗ったまま、後輪を軸にして回転する技がある。チクタクはその応用。そう聞いて、ターンを練習することにした。今現在も練習中である。コツはデッキのテールに足を載せて、前に回るときはつま先を、後ろに回るときはかかとを意識すること。上半身を回りたいほうに限界までひねって、その後下半身とデッキが自然についてくるといいらしい。ターンはダイナミックで面白く、初心者でも練習できる技なので、読者諸君も一緒に練習しよう。
ここでスケートボードを始めるメリットを3つ紹介する。
1つ目は純粋に日々が楽しくなるという点。大学の授業がなくて天気がいい日は、毎日公園に通っている。外で遊ぶことがこんなに楽しいことだったとは。基本寝ているだけの人生を送ってきた僕にとって、大きすぎる変化である。
2つ目は、友達が増えるという点である。デッキを買った日に、LINEで誘った友人とは、いつも一緒に遊んでいるので、かなり仲良くなれた。その友人が連れてきた友人とも仲良くなれた(と僕は思っている)。
そのほか、僕のベアリングをケナしてきたスケーターや、ターンの極意を教えてくれたスケーターとも仲良くなった。学校でも職場でもない環境で、知り合いを増やすのは、成人してからはなかなか難しいことではないだろうか。スケーターは基本初心者に非常に優しい。怖がらないでパークに行ってみよう。喫煙率が高いので、ライターと携帯灰皿を持っていくといいぞ。
3つ目は、自己肯定感を高められるという点。技が上達すると、非常にわかりやすく気持ちよくなれる。あと周りのスケーターもほめてくれる。毎日運動しているという揺るぎない事実もいい。
以上3つの理由から、スケートボードを始めることを強く勧めたい。パリオリンピックの堀米は、あなたかもしれないぞ。





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