見出し画像

人と深く関わるのが怖い時。

人は普段、自分を偽って生きていますよね。
自分のいるコミュニティに適応するために、
自分の居場所を失わないために、
気に入らない人にも笑顔を振りまいたり、
やりたくもないことを率先してやったり、
周りの空気を乱さないように自分を抑制したり、
体調が優れないときも周りの人に心配を掛けないように元気なフリをしたり、
本来の自分とは異なる対人用の自分で他人と接しているわけです。

それは集団の中で生きていくためにはとても大事な技術なのですが、
そこに惹かれて人が集まってくると気が安まる暇がなくなってしまうんですよね。
偽りの自分に好感を持って接してくれている人たちですから、

安易に本来の自分を出すことができず、
自分の本性を出さなくてもいい程度の距離感で、
終始浅い人間関係になってしまうということです。

とくに『他人に嫌われたくない』という気持ちが強い人ほど、
対外的な自分を
完璧に装う傾向があるんですよね。

身だしなみに気を使い、
表情に気を使い、
自分の言動ひとつひとつに気を使い、
悪いところは一切見せず、
外見から内面まで『絶対に人に嫌われない自分』を完璧に演じ切るんです。

その労力の甲斐もあってか
『他人に嫌われたくない』という気持ちが強い人ほど周りからの評判も良く、
多くの人から好感を持たれる存在になったりするのですが、
好かれているのは本来の自分ではなくあくまでも偽っている自分ですので、
本来の自分はずっと孤独なんですよね。


周りからチヤホヤされる存在になってもなぜか虚しくて寂しくて、
多くの人に囲まれながらも孤独に苛まれてしまうわけです。

だったら本来の自分を
出していけばいいのですが、
そんなことをして嫌われてしまうのも怖くて、
かといって完全に孤独になるのも寂しくて、
出口のない迷路で堂々巡りを繰り返すだけの負の連鎖に陥ってしまうわけです。

人の中で生きていくために自分を偽る技術は大事ですが、
そこだけに労力を全振りしてしまうのはかえって自分を追い詰めてしまうものです。

自分自身を偽りなく表現することも同じように大事な技術、
要はバランス感覚が大事ということですね。
他人から嫌われるよりも、自分を嫌いになってしまう方が地獄ですから、
まずは自分を嫌いにならない程度に自分自身を表現してください。

浅からず、深からず、ちょうどいい深さで付き合っていくことが人間関係の肝ですよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?