秋山ゆずきちゃん推しの私から見た、彼女の素質と演技。

映画『カメラを止めるな!』で一躍注目を浴びた女優、秋山ゆずき。私もそれまでは彼女の存在すら知らず、まだファンを自称して3カ月であるが、今では彼女が出演するドラマやテレビ番組は必ずチェックし、録画し、ディスクに保存している。また、彼女の出演するイベントや舞台にも可能な限り行きたいと思っている。

好きな女優さんは他にもいないわけではないが、こんなことまでしたのは過去にはK-POPの少女時代、T-ARAくらいで、女優ではいない。この先露出が増えれば追いきれなくなるかもしれないが、今はまるでアイドルの追っかけ状態である。

実際、彼女は最近アイドルグループの一員としても活動を始め、近々CDデビューも決まったのだが、はるかに年下の、まるで自分の娘のように応援したくなる女優さんが現れるとは、3カ月前までは思ってもみなかった。

『カメラを止めるな!』における彼女の魅力に関しては他に書いたので、後では少し触れるが、とりあえずそれ以外の作品について語ってみたいと思う。

『恋する小説家』(2011年 上田慎一郎監督作品)
女子高生時代、橋本柚稀の名で、初めて出演した映画。なかなか芽の出ない、小説家志望の若者の推理小説の中の登場人物、女子高生、南川奈緒役。突然、若者の家を訪ねて土足で上がり込み、人物設定の甘さに文句をつける。まだ幼い顔の、おかっぱ頭でずけずけものを言う奈緒が愛らしい。終盤では弱気になった若者の頬を平手打ち。また、最後に原稿を書き上げ寝入っている若者の部屋を訪れると、天使のように優しく見つめる。

『ナポリタン』(2016年 上田慎一郎監督作品)
人の話す言葉が全部「ナポリタン」にしか聞こえなくなるという奇想天外なお話。同棲中の相手を両親に紹介する日に、その悲劇は彼氏に起こる。秋山ゆずきは彼氏を両親、家族に紹介する彼女役。かわいく、健気で、彼氏の勝手な振る舞いに涙しながらも彼を思い、お互い愛し合っていることがじんわりと伝わる。彼氏とのやり取りに見せる感情の変化、態度、表情、涙が、ナンセンスコメディなのに感動を誘う。

WOWOW WEB『スーパーチューナー/異能機関』
秋山ゆずきは、「#3 消滅」「#4 燃焼」に出演。アイドル女優、白石渚役。マネージャーの心配をよそに、彼氏は作るわ、タトゥーは入れるわ、そのわがままっぷりがすごい。「なんでアンジーがよくて私はいけないの?」、「世界目指すって言ったじゃん!」、「仕事と彼氏とどっちが大事なの?」「ケンジ!」、「うっせーな、じゃあもう出ねえよ」、「もうやんない」、「あいつ、キスくっそ下手だった~」。その表情、声、タイミングと言い方が絶妙で、全部かわいく見えてしまう。また、劇中、スタッフに対する態度の豹変ぶりも見事。

『科捜研の女スペシャル』(テレビ朝日系 2018年10月14日放送)
謎解きイベントが行われているホテルの、いかにもできるホテルウーマン役。ネタバレするので詳しくは書かないが、表情の変化、真に迫った思い切りのよい演技に、秋山ゆずきは天性の素質を持った女優だと確信した。

私が見たものでは他に、2018年9月13日、渋谷のCBGKシブゲキでゲスト出演した舞台『Over Smile』のウェイトレス役。乱暴な言葉遣い、態度の悪いウェイトレスがかわいかった。舞台経験は豊富なようなので、よく通る声、活舌の良い台詞回しもそのおかげかも。

また、2018年9月8日放送、関西限定のMBS毎日放送『お笑いジャイアントキリング』ではなぜか司会のアシスタントに起用された。清楚な白いドレスで、器用な彼女は卒なく務めを果たした。また、Webではそのセット、楽屋裏紹介と、出演したお笑い芸人のインタビューをし、ちょっとしたミスをしたスタッフに対しても寛容、終始控えめな態度で、好印象だった。

秋山ゆずきの女優としてのすごいところは、半端ないなりきりと、役柄の演じ分けだと思う。これは俳優なら誰でも必要であり、当然のことなのかもしれないが、彼女はたぶん、どんな役が来ても、全部違う人に見せられるのではないかと思う。顔は比較的シンプルで個性的な美人だと思うが、インパクトが強すぎないのもよいのかもしれない。ぜひ、幅広い映画、ドラマ、舞台に出演し、さまざまな役に挑戦してほしい。

最後に、『カメラを止めるな!』での彼女について書いておきたい。俳優には、その人の代表作というものがあると、誰の心にも残ると思う。秋山ゆずきは『カメラを止めるな!』という巨大な金字塔のヒロインを見事に演じ切った。血だらけのタンクトップに短パン、スニーカー。ポニーテールで斧を持つというあの印象的なスタイル。これは映画史に残る強烈なキャラクターになるだろう。私には、女神と崇める『サウンド・オブ・ミュージック』のジュリー・アンドリュース演じるマリアに匹敵するほどのインパクトを与えてくれた。

この先、秋山ゆずきはどんな人生を歩むのか、それはわからないが、私は彼女は女優として類稀なる才能を持っているし、既に代表作も手にし、大きく羽ばたけると思っている。父親のようなファンとしては、今後の活躍に期待しつつ、末永く見守り、応援していきたい。


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