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辞書に載っている「比喩」を「比喩」を使って表現してみた


比喩表現

文章を書くとき、ストーリーラインを追っていると比喩を使うことで頭の中で思い描いたことが、伝わりやすくなる反面、比喩でかえって混乱を招くことがある。比喩を辞書で調べると

比喩(ひゆ)とは、一つの事象や概念を他の事象や概念に例えて表現する手法である。具体的な事象や感情を抽象的な概念に置き換えることで、理解しやすく、印象的な表現を作り出す。 

と記されている。比喩が一つの事象や概念を他の事象や概念に例えて表現する手法であるならば、事象や概念は生きてきた経験で人それぞれ異なる。日本人の比喩、インド人の比喩、ロシア人の比喩、アフリカの原住民の比喩。生まれ育った環境や言語の成り立ちで比喩表現も変わってくるはずだ。
ある仮説を立てた。比喩にその人の人生観や価値観が見え隠れしているのではないか?
ここから学術的な文章を書くなら、世界の様々な国や言葉の比喩をつらつらと綴り、その相関性なんかを炙り出すのだろうが、別にそんなことを書きたいわけではない。
上記に紹介した、辞書の比喩の意味

比喩(ひゆ)とは、一つの事象や概念を他の事象や概念に例えて表現する手法である。具体的な事象や感情を抽象的な概念に置き換えることで、理解しやすく、印象的な表現を作り出す。

を比喩を使って表現しようという実験をするのが目的なのである。それでは、息を整え、一筆書きでチャレンジする。
ちなみに、私は大分県出身で小中高と公立の学校に通った、バスケ部出身の体育会系の九州男児である。
では行きます!
比喩とは、一つの事象や概念を、つまり、歯磨き粉のキャップが閉められなくて元カノにフラれたみたいな一つの事象、また、歯磨き粉のキャップが閉められないため彼女にフラれるという「人間の愚かさ」もしくは「人間の愛すべき愚行」のような概念に他の事象に置き換える手法である。つまり、同棲中、何度もトイレの便座の蓋を閉めるように注意されたが、意識しても意識しても、どうしても忘れてしまい、結局フラれてしまうような具体的な事象や、本来人間という生物は本能にそって生きてきたのだが、自己を律することにより文明が発達してきたが、本能と理性の戦いに敗れ、排便後にトイレの蓋を閉め忘れ、そのまま外に出てしまったという事実により彼女にフラれてしまった。この自分を律せられない「人間の愚かさ」「人間の愛すべき愚行」のような概念に例えて表現する手段である。事象や概念は生きてきた経験で異なる。つまり、高田純次のように生きてきたのか、トランプ大統領のように生きてきたのか、はたまた、熊退治の名人として死生観を幼き頃から叩き込まれたマタギとして生きてきたのかで異なるということだ。具体的な事象や感情を抽象的な概念に置き換えることで、つまり、歯磨き粉やトイレの蓋が閉められない事でフラれた人間に悲哀、愚かさに置き換えることで、理解しやすく、つまり、子供にもわかるように、印象的な表現を作り出す、つまり、比喩をすることで、複雑な男女の関係を刀鍛冶の名人が研いだ真剣でスイカを一刀両断するように脳裏に初めてカラムーチョを食べたような衝撃を与え、皆の心に残る表現を作り出す。
ふーー。疲れた。
さて、みなさん、私はわかりやすく印象的に比喩を使えたのでしょうか?
比喩によって私という人間の人生観や価値観は現れたのでしょうか。世界中の未確認飛行物体をUFOというたった一つの言葉で、円盤型飛行船にイメージを落とし込まれ、真実を見失ってしまった2000年代初頭のような思考停止を起こさず、友人が使っている比喩のセンスでその人の人生を想像してみてはいかがでしょうか?

著書『花嫁を探しに、世界一周の旅に出た (わたしの旅ブックス)

花嫁を探しに、世界一周の旅に出た(わたしの旅ブックス)

後藤隆一郎 (作家・TVディレクター)
1969年大分県生まれ。明治大学卒業後、IVSテレビ制作(株)のADとして日本テレビ「天才たけしの元気が出るテレビ!」の制作に参加。続いて「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ)の立ち上げメンバーとなり、その後フリーのディレクターとして「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ)「トリビアの泉」(フジテレビ)をチーフディレクターとして制作。2008年に映像制作会社「株式会社イマジネーション」を創設し、「マツケンサンバⅡ」のブレーン、「学べる!ニュースショー!」(テレビ朝日)「政治家と話そう」(Google)など数々の作品を手掛ける。離婚をきっかけにディレクターを休業し、世界一周に挑戦。その様子を「日刊SPA!」にて連載し人気を博した。現在は、映像制作だけでなく、YouTuber、ラジオ出演など、出演者としても多岐に渡り活動中。 2023年9月13日(水)文化放送「大竹まことのゴールデンラジオ」大竹メイディッシュに出演 


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