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電磁圏物理学特論の集中講義お品書き

夏の終わり。来週は東北大で3日間の集中講義。磁気圏の基礎で1日、電離圏の基礎で1日、結合モデルの基礎で1日、としようかと。オーロラとか宇宙天気とかを論じるために必須の内容を系統的に学ぶことが目的です。

前提は、プラズマ物理の基礎(流体力学の質量保存・運動量保存・エネルギー保存と、電磁気学のマクスウェル方程式、合わせると理想磁気流体はフローズンインなんかしたりして、だとかドリフトだとか)を知っていること。磁気圏(太陽風が双極子磁場に当たると)と電離圏(中性大気への電磁気的なエネルギー入力あると)の、特殊な状況の話です。

自分も東北大の大学院生のとき受けたことがある集中講義だから、もう20年以上続いてる文化なのね。考え方は微妙に現代化しているとはいえ、コアは基本的にクラシックで不滅な話です。

学生たちが学会とか本番に出たときに、基礎的なことを知らなかったせいで、議論をするときに困ったりしないよう、当たり前の引き出しを、当たり前にできるだけ、盛り込むこと。

1日目 8/30

・オーロラ3D→4D→X計画の紹介
・磁気圏構造

・磁気流体、対流
・反磁性電流、磁気嵐
・慣性電流、急始
・プラズマ波動

2日目 8/31

・大気構造と電離圏
・三流体、電導度テンソル
・沿磁力線電流、R1-R2系
・流線関数、福島の定理、等価電流
・中性風ダイナモ

・特別セミナー1、オーロラ電流系エミュレータ
・特別セミナー2、古典籍と巨大磁気嵐

・サブストーム、オーロラ爆発
・waveオーロラ、E//オーロラ、散乱オーロラ
・オーロラ観測

3日目 9/1

・アルベン波、磁気音波
・地磁気脈動
・地磁気活動指数

・MI結合の時間発展モデル
・分極電場、カウリング

・まとめと質疑


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