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大学院留学、準備の本音【準備内容編】

こんにちは。苦悩な元留学生です。

こちらでは主に、現在日本の大学や大学院に進学され(もしくは進学予定)、今後海外、主に米国大学院への博士号取得を目的とした正規留学を検討されていらっしゃる学生の方々向けに、

留学に向けた準備って実際の所、何が大変なの?何をしたほうが良いの?

といったところを私自身の経験に基づいてお伝えしようかと思います。


さて、ここでは大学院留学の出願に向けて、どんな準備をしなければいけないのかについて紹介しようかと思います。

大学、学部、カリキュラム等々で異なるかもしれませんが、だいたい同じで準備すべき部分についてお伝えします。

ここに関しては様々な所が情報を出しています。
留学サイト、Youtube等々を5つくらい見れば、大体の準備内容がわかると思いますので、そんなローラー作戦でもいいと思います。

まず最初にお伝えすることとしては…
ここでの準備内容は、出願するために必要な事項であり、合格するかどうかは、この準備の先にあると考えてください。


①英語スコア(TOEFL/IELTS等)

英検やTOEICは馴染みがあるかもしれませんが、TOEFL/IELTSはあまり知らないかもしれません。

海外の大学院に行く際には、これらでのスコアの提出が求められます。

TOEFLに関してはこちら

IELTSに関してはこちら

どちらの試験内容も、4セクションの構成です。

  1. Reading:日本の英語試験的なやつ。長文読解的な?

  2. Listening:日本の英語リスニング問題的な?

  3. Writing:あるお題をその場で読み、自分の意見を順序立てて書く

  4. Speaking:あるお題をその場で聞き、その状況を説明したり、自分の意見を話します

私自身、TOEFLしか受けたことがないので、ちょっとそちら寄りになる事、ご容赦ください。
どちらも、留学の界隈ではとても有名な試験なので、書店等で専門書がたくさんあります。買わずとも、フラっと書店によったら立ち読みしてみてください。こんな感じの試験なんだー…とわかることが第一歩です。

英語スコアに関してお伝えしたいことの詳細は改めて話しますが、
ここでは一つだけ…

早く対策して終わらせよう

これだけです。これ以上ないです。
大学受験の時もよく言われたのではないでしょうか。

英語はコツコツやるしかない。いきなり点数が上がるものではないよ、と。

TOEFLだってそうです。運ゲー的に、ラッキー点数めっちゃ跳ねた!みたいなことは殆どありません。当たり前か。

学部4年、出願準備に追われている最中の英語試験ほど鬱陶しいものはありません。

今なにか勉強したいけど何しよっかなー、という貴方。
英語をやりましょう!!!


②大学のGPA

現在の大学の成績、GPAですね。
最高を4.0換算で、貴方のGPAが算出されます。

これはいきなり準備できるものではありません。ですので、もし自身のGPAに自信がない方、出来る限り早い段階で調べておき、もし危機的状況ならそこから真面目に授業を受けるようにしてください。

そして、以下のことはあまり公言すべきではないですし、該当する方は、その場は凌げても、最終的に無茶苦茶に苦しむことになるのですが…

やはり大学の中には、好成績を取りやすい、取りにくい授業というものは存在します。そしてそういった情報はサークルや部活の先輩から後輩へ、また裏の情報冊子等で受け継がれていると思います。
もし成績が危ない!という方は、そういった情報を駆使してなんとかGPAを上げてください。
一応出願時にはGPA証明書?(授業ごとの成績一覧表)を提出するのですが、多分、本当に多分ですが、どんな授業を受けていて、どれでどんな成績をとっているのか、までは見られていないと思うんですよね(本当に多分の話し)。
であれば、とにかく、なんとかどんな授業でもいいから好成績をとってGPAという数値を上げることをしてもいいと思います。

しかし、しかしですね、そうやってGPAを稼いだ代償が、全て、一気に、留学後にきます。それは覚悟しておいたほうが良いでしょう。
それでも、出願する以上、受からないより受かったほうが良い。
手段は選ばない、そういうことです。


③GREテスト(Generalは必須、Subjectはoption)

海外大学院を受験する際に必要な統一テスト、国内ので例えると…大学入学共通テスト、私の時代ではセンターテスト、でしょうか。

海外大学への進学の際にはSATという試験を受けますので、その大学院版と考えても良いかと思います。

こちら、後述ですが、実際に調べてみたら、Ph.Dプログラムへの出願ではGREは不要、という大学が多く見受けられました。時代なのでしょうか。
ですので、もし準備をするという方は、ある程度興味のある大学の出願要項を確認することをオススメいたします。

GREテストには2種類あります。

1:GRE General

こちらは基本的に出願する全員が必須となる試験です。
試験内容は、大きく分けて3つ

  1. Quantitative Reasoning(数学)

  2. Verbal Reasoning(英語での国語的な)

  3. Analytical Writing(TOEFLのライティング的な)

詳しくはこちらを御覧ください。

こちらは毎週東京、神奈川、大阪にて比較的平日は毎日開催されているようです。
しかし、受験回数には制限があり、

Retake Policyはありますか?
21日(中20日)に1回、かつ連続する12ヶ月間に5回まで受験することができます。

GRE®に関するよくあるご質問(FAQ)より

となります。受験料も高いので、出来る限り少ない回数で終わらせたい所です。

3セクションの感じですが、

Quantitative Reasoning(数学)

日本の中学、高校までの内容。大学受験を経験してきた方なら、焦らなければ+引っ掛け問題に騙さなければ満点(に近い点数)も取れる。

Verbal Reasoning(英語での国語的な)

正直わからん…TOEFLで培った語学力もあまり太刀打ちできないレベル。
日本語のかなりお硬い文章での問題を英語で解いている感じ。
これはネイティブスピーカーでも苦労するのでは?

Analytical Writing(TOEFLのライティング的な)

TOEFLのもっと難しい版。これもネイティブでも満点取れないだろ…
これも書き方の型がある程度あるので、それに則って書くのが良い

こちらも参考にしてみてください。

もちろんこれに関しても各大学院にて点数の目安が書いてあることが多いですが、まずは理工学系に限って言いますと、TOEFL、IELTSのスコアより重視されてない気がします。教授によっては、まぁ、ノンネイティブにそこまで要求しないよ…最低Quantitativeは高得点取っておいてね、といった感じもあるようです。

そして、英語苦手民からしますと、VerbalとWritingを本気で対策しようとすると、かなりの時間を要します。

よって、責任は負えませんが、戦略としては、

  • Quantitativeで満点(近く)を取る。これはそこまで難しくない

  • Verbalは…捨てる!潔く捨てる!ごめん!

  • Writingは、どこからか書き方の型をゲットし、丸暗記、それで最低限の点数を確保しておく

でしょうか。個人的にはGREで素晴らしい点数を取る努力をしている時間があるなら、もっと他に使ったほうが良いと思います。

2:GRE Subject

こちらに関しては、私自身受けてない+当時の後輩からの情報のみとなってしまいますので、やや情報のクオリティが下がってしまいますこと、ご了承ください。

Subjectはchemistry、math、physics、psychologyの4教科を自身で選択し、Generalとは別に受験する形となります。

これは受けたほうが良いのかどうかについては、各大学、学科の受験項目サイトを確認してください。
感覚としては、上記4科目に強く関係する学科(ピュアな数学科や物理学科、化学科など)に対しては、「strongly recommended」という表記等で課している場合があります。もしこんな感じで書かれていたら、ほぼ実質受けないといけないと考えてください。特にトップ校ともなると必須となる傾向があるようです。

そして、それに該当する場合、早めに、いつ、どこで受けるかについて調べておいてください
Generalに比べて、開催日数、場所が圧倒的に限られています。
当時(10年ほど前)聞いたところだと、日本では沖縄でしかやってなく、年に3回程度、後輩は海外で受けようかと本気で悩んでおりました。

Generalほど気楽に受けられるものではないので、より計画的に行きましょう。


④Statement of Purpose(SoP)

志願理由書、自己推薦文、エッセイ的なポジションです。
これに関しても以下のサイト等見て、どんな事を書かないといけないのか、見てみてください。

内容についてざっくりとお伝えしますと、

  • 私ってこんな人間で、こんな野望を持ってこんな事してきました!

  • そんな私の夢はこんな事です!こうやって世界に貢献したいんです!

  • そのためには、貴方の大学じゃなきゃ駄目なんです!貴方の所でこんなことをしたいのです!

みたいなことを超熱く、しかし文章はロジカルかつ冷静に、秘めたる想いを綴るのです。

今回、ここに取り上げた準備内容で、貴方が一番力を入れて完成させなければいけないのは、このSoPです

出願の1年〜半年前くらいから、何度も書いては直し、添削してもらい、書き直しを繰り返し続け、途中でわからなくなり、色んなバージョンが乱立して、もうどれが一番いいのかわからんわ!となるくらいやることを想定しておきましょう。

そして、ここでお伝えしたいことは、

1:SoPを読むのは超忙しい教授であること

暇な教授はいません。忙しい傍らで大量のSoPにササッと目を通します。
如何にその僅かなザッピングの中から、お?なんだこいつは?と目に止めてもらうか、それが重要となります。
そのためには

2:SoP内でアピールできる実績やスキルを習得しておく

結局それか…という感じですが、そう、結局そこなんですよね。
言葉でどんなにきれいに繕っても、結局君なにも今までしてきてないじゃん、とわりとすぐに見破られます。

だからこそ

多少でも留学に興味がある方は、こういった情報に早く触れておいてほしいのです。

なるほど、SoPっていうよくわからんのが重要で、そこでアピールできる色々を準備しとかないといけないのか…今の自分にはあまりないな…何を習得しようか…

と、早い段階で気づき、行動しておくことが大切です。
それがどんな研究をするかなのか、どれだけ論文を出すのかなのか、コンテストやコンクールで上位に入ることなのか、はたまた特殊な装置が使えるスキルを得ることなのか…

正直なにを習得すれば良いのかなんてわからないですよね…
そんなときは、

  • 思い切って、自分の大学の留学に精通している方(教授)に聞いてみる

  • 興味のある、行ってみたい先方の研究室でやっていることに近い事をやってみる

そして…

3:先方の教授にコンタクトしてみる

これが一番強いと思います。
正直かなり忙しいので、なかなか返信はありませんし、返ってきてもそっけなかったります。

しかし、貴方の研究室に興味があるんです!今のうちからどんなことやっておけばいいですか?をもうちょっと丁寧に聞けば、あちらの教授もそこまで気を悪くはしないと思いますし、もし返信返ってくれば、それをきっかけにコミュニケーションを始め、自分自身を知ってもらう第一歩になると思います。

そして、もし仮に、貴方の大学に出願する!と言って、おう!是非ともおいで!みたいな感じになったら、その教授の名前をSoPに書けば、より目に止まり、勝率が上がります。
単純に興味のある教授の名前を書くより(これもすごく大事)、すでに知り合いの教授の名前を書くほうが効果的です。

凄い面倒だと思いますが、ただ英語のメールを送るだけです。
(言ってしまえばね)
基本的に返ってこないよね、くらいのマインドセットで、丁寧に送ってみることをオススメします。


⑤推薦状3通

さて、ここでは最後のアイテムとなります。
第三者からの推薦状、これが基本的には3通必要となります。

つまり、別々の方3名から、「この学生は魅力的で、是非とも貴方の大学院で取ってあげて欲しい!」みたいな事を書いてもらうのです。

推薦状を準備する工程は、

  1. 推薦状を書いていただく方にお願いする

  2. 出来上がった推薦状を受け取り、出願資料に入れる

  3. 以上

あ、自分書かなくて良いんだ。てか超楽じゃんラッキー!
では、全く、全く、ありません。

こちら、戦略編で詳しくお話しますが、この推薦状は、出願書類の中でもトップクラスに重要な書類であり、早くから「良い推薦状」を3通いただけるように動くことを強くオススメいたします。

どうなのでしょう、あまり他のサイトをじっくりと見たことはないのですが、推薦状のところって、
「3通用意しましょう。自分のお世話になっている教授や働いていれば上司等に頼みましょう」みたいな感じなのでしょうか。

いや、働いてないし!
バイト先の先輩に頼むのか??みたいな。

この「良い推薦状」を、しかも「3通」頂く事の大変さというものを、早めに知っておいてほしいと思います。


以上、留学に準備すべき内容をまとめました。

英語スコア、GPA、GREは戦略的に、ボーダーラインを超えることを意識して

SoPと推薦状は、どんなアピールが出来るかをよく考え、実績作りをしながら作成する

こんな感じになると思います。

以上、ありがとうございました。


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