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「大学サッカー」×「集客活動」

私は大学サッカーにおける「集客活動」について、日頃からあれこれと考えています。

どうすれば人が集まるんだろう。
何をすればいいんだろう。

最適解はまだ見つかっていません。
というか、見つかることはないと思います。
見つかるはずはありません。
そんな簡単に見つかるようでは逆に困ります。

それほど大きな問題です。

最近は部活の集客ミーティングにも声をかけていただいておりまして、真剣に「集客」と向き合うことができています。

でも、集客活動を展開する上で避けては通れない疑問にぶつかっています。
展開する上で絶対に忘れてはいけない前提、と言った方がいいでしょうか。

大学サッカーにおいて、集客する意味とは。
なぜ集客をするのか。

人によって考えはまちまちだと思いますが、
ここでは私自身の見解を述べせさせてもらいます。


大学サッカーの試合でなぜ集客活動をするのか。
それは、「大学サッカーの価値を一人でも多くの人に知ってもらい、その価値を共有するため」です。


Jリーグや日本代表戦の試合後インタビューで、
「今日は応援してくれた皆さんのおかげで勝てました。」
「多くのサポーターの声援が僕らの力になりました。」
こんなことを口にする選手って多いと思います。

確かに、選手の目線で言えばその通りだと思います。

多くの人の前でプレーした方がやる気が出る。
だから多くの人に試合を見に来て欲しい。

人間はどうしても自己承認欲求が強いので、自分がやっていることに対する理解・共感を求め、スポットライトを浴びたがります。

私も高校までは選手としてサッカーをしていたので、その気持ちはよく分かりますし、私自身もそう思っていました。

でも、選手という立場から離れ、運営する側の目線でサッカーを見ている今、
その考えは少しずつ変わりつつあります。


詳しく掘り下げていきましょう。

そもそも、Jリーグや代表戦などのプロの試合と、大学サッカーの試合は違います。
「そんなの当たり前だろ!」と思うと思いますが、私が言いたいのは「価値の共有」という観点での話。

Jリーグや代表戦などのプロの試合は、その価値を多くの人が知っています。知られています。多くの人に共有されています。
日本代表戦はTV中継され、多くのマスコミに取り上げられ、人々の話題に上がります。

それに対して大学サッカーは?
ほとんどその価値は知られていないですよね。

だからこそ、集客する「意味合い」そのものも大きく変わってくるのです。


Jリーグや日本代表戦は、すでにその価値を多くの人に知ってもらっているからこそ、「満員のスタジアムでプレーしたい・させてあげたい」という、一種のわがままのようなものにも対応することが許されるのだと思います。「価値の共有」から次のステップに進むことができるのだと思います。

(チケット入場料が自チームの収益になるので集客に躍起になる、というのももちろんあると思います。そこも大学サッカーとの違いですね。)

大学サッカーはそれ以前の段階です。
まずはその存在・価値を多くの人に知ってもらい、共感してもらう必要があります。
だから集客活動をするのです。

ですが、今の段階では、目先の観客数にこだわってはいけません
「量より質」です。
おそらく、強硬な策を使えば(学生の動員など)観客増員を達成することはできるでしょう。
しかし、そうやって目先の数にこだわって獲得した観客は、1回ポッキリで終わってしまう可能性が高いと思います。リピーターにはなりません。
たとえ10000人のお客さんが観に来てくれたとしても、彼ら全員が何にも感じずに帰ってしまっては困ります。
たとえ100人しかスタジアムにいなくても、その全員が大学サッカーの価値を共感してくれていた方が絶対にいい。
彼らは間違いなくリピーターになります。大学サッカーの虜になります。
たとえ最初は100人でも、波及効果によって徐々に徐々にその数を増やしていくことはできると思います。
何はともあれ、1人でも多くのお客さんに満足してもらった状態で帰ってもらう。それこそが狙いです。

そのためにも、我々が観客に提供できる魅力的なコンテンツを最大限に、フル活用しないといけません。
そのコンテンツは各大学で「色」があるはずです。
それぞれの強みを生かした、他大学にはできないアクションができると思います。
各大学の個性を前面に押し出すことができるといいですよね。
今後の、各大学の広報・集客活動に期待です!!



少し話を戻します。
というか、別の話題に移ります。

「大学サッカーを盛り上げたい」

集客活動に励む多くの人が常々口にするワードです。
私もよく使っています。

でも、そもそもの話、
どうして大学サッカーを盛り上げる必要があるんでしょうか?

皆さんは考えたことありますか?

以前、筑波大学蹴球部の金井さんが面白い投稿をされていました。

「大学サッカーを盛り上げる必要はあるのか?」

確かにそうです。
別にお客さんがいなくても公式戦はできます。試合として成立します。
現状、観客数が少ないからといって勝ち点を剥奪されたりすることはありません。

金井さんの投稿を見て、ものすごく考えさせられました。
今までの自分の思考の甘さに気付かされました。

でも、以降、あれこれ考える中でふと思ったのが、
「『盛り上がる』という言葉の定義の曖昧さ」です。
人々はどのような意味でこのワードを使い、「大学サッカーを盛り上げたい」といっているのでしょうか。


「盛り上がる」

この日本語の持つニュアンスには様々なものがあると思います。

例えば、
飲み会や祭りなどで大騒ぎする。
SNSでバズる。
話題のものや場所に人が集まる。

今の大学サッカーに必要な「盛り上がり」とは、果たしてどのような「盛り上がり」なのでしょうか。

意見は人それぞれだと思います。
ですが、私は「リアルな場で話題になる」という意味での「盛り上がり」だと考えています。

イメージとしては、モテてる人のような感覚でしょうか。
クラスや友人間の会話で常に話題に上がるようなあの感じ。
それが今の大学サッカーに一番欲しい「盛り上がり」です。

確かに、スタジアムで多くの人が全力で応援する、というようなイベント性の「盛り上がり」も必要です。
でも、試合だけが盛り上がればいいのか。
絶対そんなはずはありません。

それより大事なのは、
大学サッカーの「コアなファン」を増やすこと。
大学サッカーの「今」を常に気にかけてくれる人を増やすこと。
大学サッカーの「未来」を親身に考えてくれる人を増やすこと。

ではないでしょうか。

今は「大学サッカー」というスポーツを日本国内に「文化」として根付かせなければならない時期です。
先述した通り、Jリーグと大学サッカーは違います。
盛り上がりの面で、大学サッカーがJリーグの水準へといきなりジャンプアップするのは不可能です。
ゆっくりと、着実に「文化」を作っていかなかればならないと思います。

大声で話されなくてもいい、ひそひそ声でいい。
でも、大学サッカーが多くの人の話題に上がり続ける環境を作り出す。
これこそが大学サッカーの作り手である私たちが今するべきことだと思っています。


ただ、一点考えなくてはならないことがあります。

「大学サッカーを盛り上げる」

全ては大学サッカーのためだけでしょうか?
大学サッカーだけが恩恵を受ければいいのでしょうか?

私は違うと思います。

その後のJリーグ、日本サッカー界の発展のためです。

詳しく掘り下げることは敢えてしませんが、
日本人として生まれ、これまでサッカーに関わってきた人にとって、
「日本がサッカー強豪国になること」
これは大きな夢ではないでしょうか。


その実現に向けた取り組みの一端を大学サッカーが担います。

「次に、サッカーを面白くするのは大学だ。」


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早稲田大学ア式蹴球部 / 関東大学サッカー連盟 / 大学スポーツの"リアルな姿"を批評しています / ※発言は全て個人の見解です

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