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2024年度夏の青春18きっぷ旅行 2日目その1 ジーンズとテクニカル新幹線ワープ(児島→岡山→〜)


前回のあらすじ

三原のタコ。岡山の桃太郎。青春感謝。JR快速マリンライナー。せとうち児島ホテル。瀬戸大橋の夜景。備前幻で優勝。露天風呂で仁王立ち。寝落ち。

起床即予定変更

日の出の時間が05:07らしく、それならば日の出を背景に瀬戸大橋を撮るのも良いな!と思って泥のように眠っていたのだけど、結論から言うと寝坊した。起きて時計を見ると07:20。太陽もすっかり顔を出して朝焼けとかそういう段階も通り過ぎていた。

08:22撮影

予定では朝焼けを撮影した後に二度寝して10時チェックアウトするつもりだったけど、昨晩日本酒を呷ったのもあり、思いの外快眠してしまった。全然眠くない。ホテルにずっと滞在するのも暇だし、チェックアウトの時間を早めることにした。コーヒーを飲みながらテレビでニュースを見る。東海道新幹線で運転を見合わせているらしい。青春18きっぷの行程にまで影響しないと良いな、まあしないだろうけど、とか思った。

寝坊と運転見合わせ報道が後の行程の予兆だとは露知らず


児島ジーンズストリート

児島駅前

チェックアウトを早めたところで駅の乗り継ぎ的には大差ないので、児島駅周辺を散策してみる。ジーンズの街、というのが児島のキャッチフレーズらしく、駅から15分ほど歩いたところに児島ジーンズストリートというスポットもあるくらいだ。ジーンズが吊るされている光景が街のファッション性を高めている。ちょっとシュール。

児島ジーンズストリート入口
吊るしてるというか干しているというか
顔ハメパネル…?
グラフィティアート
謎自販機

時間さえあればデニムの試着とかもして資金に余裕さえあれば購入もしたかったけど、生憎両者とも十分ではないので、街歩きをするだけで終わった。

ジーンズ関係ないけど、駅前にヤマダ電機とエディオンが建っていて、他にも大規模カテゴリーキラー小売店舗がいくつかあった。そうかと思えば割と目立つところの建物の中がテナント募集中なのかスッカラカンな様相を呈しており、栄えているのか何なのかよく分からなかった。

JR快速マリンライナー 10:40児島発→11:03岡山着

青春18きっぷ2日目開始
桃ジュース

昨日も乗ったこの路線、特筆することはあまりなく、黙々とカメラの写真を整理したりnoteを書き進めたりしていた。予定通りではこのまま岡山到着後に相生駅を経由、姫路で30分弱休憩した後に一気通貫で敦賀駅まで北上していく、そういう算段。なんとなくスケジュールを確認しているうちに岡山駅に着いたが、2分遅れでの到着だった。まあよくあることだし、今日はそんなにタイトなスケジュールじゃないし、と思ったていたら事件が起きてしまった。

JR山陽本線 11:12岡山発→

なかなか発車しねえな、と思っていたところに車内放送が流れた。最初のうちはただ「発車が遅れております」と平謝りする放送だったが、時間が経過するにつれて詳細が明らかにされていく。

「ただいまお客さま対応を行っております」
「お客さまのトラブルの対応をしております」

急病人が出たのかな、だとしたら人命優先しなきゃいけないよね、ご苦労さまです。

「お客さま同士のトラブルの対応をしております」

……同士? 何が起きたのだろう、喧嘩か、痴漢? 車内がざわつく。少なくとも俺が乗っている車両のことではない。どの車両でそんなことが起きているのか分からない。下手に野次馬しに行くのもよろしくないから、ひとまず放送で続報を待つ。

「当該のお客さまにホームまで出ていただきました」
思っているより大事が起きている。

現在警察の調査中です
絶対に大事だ。

「東岡山まででしたら向かいのホームの電車が先に発車します」

今度は車内放送ではなく駅員が直接車両に乗り込んでアナウンスを始めた。勝手が分かっている乗客はゾロゾロと立ち上がる。一方で俺は勝手が分からないから、東岡山まで行ったところで相生や姫路に着くのは何時なんだと検索作業に追われる。東岡山に何時に着いてどの路線に乗り換えるのか、この駅員の指示に何も考えず従ってしまうほうが致命的な乗り換えミスにつながるんじゃないか、など考えているうちに東岡山へ向かう当該車両は出発してしまった。目まぐるしく展開が変わっていく。

「警察の調査が終わりました、お待たせいたしました」

そう告げられたときには既に予定より30分弱遅れていた。とにもかくにも出発である。各駅に停車するたびに平謝りする乗務員。内容は知らないけど客同士のトラブルで謝るハメになっているのが気の毒にも思える。結局この電車は予定より24分遅れて相生駅に着くことになった。

文字ばかりでアレなので紫陽花をご覧ください。旅とは無関係です。

時間と資金を天秤に掛ける


24分遅れが何を意味するのか。本来ならば12:18に相生駅に到着、その後12:21にこの駅を発車して12:40に姫路に到着、そして13:12に姫路から敦賀へ向かう車両に乗る予定だった。しかし、実際には12:42頃に相生駅に到着することになったため、ここから姫路駅へ向かうには以下3通りのルートのいずれかを採択する必要が出てきた。

  1. 大人しく青春18きっぷで移動を継続する。

  2. 部分的に新幹線ワープを使う。最短距離で下車して姫路発車両に間に合わせる。

  3. 部分的に新幹線ワープを使う。少し先まで切符を買って姫路発の車両の先回りを行う。

パターン1は「遅れたものはしゃーないので相生駅から出る姫路行の普通の電車を待とう」ということである。この場合13:21まで相生で待ちぼうけすることになる。逆手に取って昼休憩をするのも手だが、Google Maps上には手頃そうな飯処が見当たらない。よって優先度は低い。

パターン2は山陽新幹線を用いて相生駅から姫路駅の1駅分だけを移動するもの。調べると13:00相生発13:07姫路着の車両があり、運が良ければ13:12の敦賀行車両に接続ができ、事前に立てたスケジュール通りの行動が可能。課題は、青春18きっぷの適用外なので別途費用が必要なこと。また、このパターンは乗り換え時間が5分のみで、未明に起きた東海道新幹線の事故の影響が山陽新幹線にまで影響を及ぼしてダイヤの乱れが生じていた場合、スケジュールを再検討しなければならないリスクもある。しかしながら運が良かった場合のメリットが大きいので、新幹線が通常運行していれば最優先で採用したい。

パターン3はパターン2と大体同じだが、こちらは新幹線のダイヤが乱れていた場合に採用案として浮上する。相生駅から姫路駅の1つ先の西明石駅まで新幹線ワープを行い、13:21に到着、13:12に姫路から発車した車両を待ち伏せて13:32に乗車するというプランだ。時間のゆとりがパターン2よりもあるが、新幹線料金が増える上、想定以上にダイヤが乱れていた場合はパターン2や1のほうがマシだった、という結論にもなりかねない。

…というパターンを岡山駅〜相生駅の間で検討し、ひとまず新幹線で相生駅から姫路駅でワープすることを前提に、ダイヤ次第で旅程を組み替える作戦にした。

旅とは無関係な写真その2です

決戦

相生駅に着くと、ダイヤの乱れの影響で構内がごった返していた。改札口で駅員が顧客対応をしている。よく見ると大半は青春18キッパーのようで、姫路に行くには何時に何番線にいたら良いか、という質問を投げかけていた。駅員は何度も同じ質問をされているのか13:21に発車するということを淡々と説明していた。
青春18キッパー達の最後尾にいる男が俺である。
「新幹線遅れてたりしますか? 青春18きっぷでここまで来たんですけど、新幹線を使って姫路に行きたいんです」
「ああ、今のところダイヤ通りですよ」
キタ! これで勝つる!
それを聞きたかったとブラックジャックのモノマネをしそうになり、理性がギリギリその衝動を抑え、駅員の指示に従って相生発姫路行自由席の切符を購入する。

勝利の記念撮影
JR新幹線ひかり510号(N700系)

安心しきって新幹線のホームに着くと、ちょうどのところで新幹線が滑り込んできたので自由席に向かう。新幹線はコンセントがあるのが良いね。短い時間だけどスマホの給電を行う。姫路に着いたら、その先の行程で遅延や運転見合わせが発生しないと良い。そう祈っているうちに新幹線は俺と希望を乗せて出発した。

続く

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