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#91 読書の夏

【往復書簡 #91 のやりとり】
①(7/8):くろさわかな〈生暖かい本〉
②(7/11):及川恵子〈信念とは?〉
③(7/13):泖〈直感が呼んでいた〉

直感が呼んでいた

1日遅れの投稿、すみません。
仕事をうまく終わらせることができず、投稿が遅れてしまいました。

読書の夏ということですが、わたしは積読が溜まっている挙句、ちょっとずついろいろな本に手を出していて結局何も読み終わっていない、みたいな状態が続いています。

そんななか、わたしが最近ある本屋さんで出合った絵本は、ものすごくお気に入りです。

その名も『ゆめの また ゆめ』。

数ある絵本のなかから、ランダムに、なんとなく背表紙だけでこの絵本に手に取った自分を褒めたいです。
「ゆめ」という言葉にどこか反抗心があったはずなのですが、この絵本と出合ってから「ゆめ」に対する考え方がやわらかくなった気がします。

背表紙はなんてことない普通のものなのですが、なぜか惹かれた。手に取って表紙をみると「関節?なにそれ?」みたいな絵がバーンと登場。
わたしは「関節?なにそれ?」っていう絵が大好きなのです。

中身をパラパラめくる前に目に入るのが、カバーに書かれた導入文。

☆「ゆめのまたゆめ」を見るまえに
 原題は『犬の夢』。ふつうに考えれば「犬が夢を見ること」がテーマになっているのではないかと思われるでしょう。「夢を見る」といっても、「あんなことやこんなことをしたい」といろいろ思い描く夢もあれば、夜眠ってから見る夢もあります。そのどちらにもとれるようなあいまいさが、この絵本のおもしろさに思えます。
 その浮遊感を味わいながら、読み終えると、エンディングでゆかいな種明かしがあります。「なるほど!」と初めから読み返してみると、途中でいくつか見つかる楽しいヒント。さてさて、本当に夢をみていたのは誰でしょう? 夢のまた夢の世界へ、さあ、ご一緒に。

こんな素敵な文章だけでも、この絵本を買う価値があると思えました。
そのまま読み進めると、やはり最後にはほほえましい大どんでん返し。吉本新喜劇ばりのズッコケをしたくなるエンディングです。

ただ、やっぱり、ゆめってよい言葉なのかもしれない。と思えます。

わたしが嫌だったのは、周りから押し付けられる前のめりな「夢」の圧迫感でした。将来なにになりたいの。これが夢だって言ってたのに、なんでいまそんなことしてるの。そんなプレッシャーも嫌だったし、むりやり何かをでっちあげる自分も嫌でした。小さい頃でさえ、本当の夢は魔女だったのに、「たぶん大人はこう答えたほうが喜ぶんだろう」ということで「お花屋さん」と答えていたのです。

でも『ゆめのまたゆめ』を読むと、そうだよね、夢ってさ、もっともっと自由に考えていいんだよね、と我にかえります。

わたしは夢に対して身構えすぎていたのかもしれない。
周りから夢のプレッシャーを受けたとしても『ゆめのまたゆめ』のように、「まちかどで サンドイッチ・ドッグに なってみるのも たのしいかも」くらいのレベルで返したいです。


追伸。
ハーブの植え替えをしました。レモンバームの生命力に驚かされています。


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