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改善のための分析軸に「顧客」を含めることの重要性

データ活用による経営改善の鍵は、問題を分解して考えることにあります。

売上が低下している場合、その背後には様々な要因が潜んでいます。しかし、単純に売上の数字だけを見ても解決策は見つけられません。
そのため、売上の低下に至るプロセスを客数と客単価の両方から分解し、問題の本質を明らかにすることが必要です。

たとえば、売上が低下している場合、まず客数が減っているのか、それとも客単価が下がっているのかを見極めます。
その後、客数が減っている場合、新規顧客が減少しているのか、それとも既存顧客が離れているのかを調査します。

また、顧客の購買プロセスを詳しく調査し、商品を見たり購入するまでの過程でどの段階で問題が生じているのかを把握することも有効です。
例えば、小売店舗の場合、顧客が店内を移動する動線や、商品の陳列方法などが影響を与える要素となります。
そのため、「動線の長×立寄率×視認率×買上率×買上個数×商品単価」のように、複数の要素を組み合わせて分析することが重要です。問題を分解することで、具体的な改善策を打つことができます。

ただし、注意しなければならないのは、こういった分解をしていくなかに「誰に?」という視点が抜けがちなことです。
問題がわかったらすぐに施策を指示するのではなく、個々の顧客セグメントごとに分解してデータを確認します。
例えば、若年層や高所得層など、異なるセグメントごとに傾向が異なる場合があります。顧客セグメントごとの分析を行うことで、より具体的で効果的な施策を検討することができます。

ありとあらゆる切り口で分解し、問題を特定することで、具体的な解決策が見いだせることは明らかですが、そのためにはデータの収集・蓄積の時点で様々な切り口の情報を記録していくことが重要になります。

ビジョンや戦略を踏まえて、適切なデータを収集・蓄積していくことで、より効果的な意思決定が可能となると思いました。


参考:DATA is BOSS

ビジネス側でデータ活用を推進する人間として、この書籍はとてつもなく学びが多く、バイブル化しそうです。

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