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感想:『チームのことだけ考えた』青野慶久


自分の所属チームの風通しがより良くなるように模索する中で出会った一冊。概要はこんな感じ。

概要

成果主義の組織にしたら辞める社員が続出したので、辞めないように多様性を認めてみた。その上で言葉を定義づけたり、フレームワークを共有した結果、離職率が大きく減少した。

感想

会社の立ち上げから現在に至るまでの過程が書かれていて、面白く読むことができた。世の中の会社って、大変な時期も当たり前のようにあるんだなーと再認識。

関わる人が増えることで、当然あるべき組織の姿や、必要な制度も変わってくる。著者は3人で会社を創業しており、社員が増えていく過程での苦悩を記している。確かに3人であれば、ある程度は自分でやるという力技でなんとかできるかもしれない。しかしこれが知り合いに広がったり、お金で雇う社員に広がっていくとそうはいかない。考え方や優先するものが異なるから。

筆者は一人一人の考えが異なることを受け入れたうえで、みんなで一緒に働く方法に向き合おうとしている。相手を物(労働力)ではなく人として扱うところは、昔ながらの経営者とは一線を画しているように感じる。

どんな組織も、組織の規模や時代が変わればあるべき姿が異なる。この本は、どんな組織であっても変わることができることを示している。たぶん、起点はどこでもよくって、組織のトップからでなくとも変わっていけることを伝えているような気がする。

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