見出し画像

感想『今日もていねいに。』松浦弥太郎

今この状況で、人におすすめする本あるかなあと、本棚を漁って見つけたのがこの本。筆者が考え、実践している方法を詰め込んだ本です。引きこもりがちな現状でも、日々の生活を楽しく、豊かにしてくれるのではないかと思います。

内容を勝手に三点にまとめると、
①生活を整えること
②人との関わり方
③定義すること

となります。

①生活を整えること

より美味しいお茶の入れ方を毎日試してみたり、清潔なたたずまいを意識したりと、すぐにでも実行できるような手法や考え方が書かれています。暮らしの中で実行できるそれらは、自分一人でできる分、自分で律して実行し続ける難しさがあるように感じます。

②人との関わり方

自分が欲しいものをまず人に与えるだったり、嘘だと分かってても受け入れてしまうなど、寛容な姿勢を大事にされています。一方で、著者は一人になる時間も大切にしております。一人の時間を持つことで、真剣に人とかかわり、コミュニケーションに心を砕く力が生まれるといいます。つまり、一人の時間という休息を持つことで、他者に十分なエネルギーを傾けることができるのだと思います。

③定義すること

落ち込んだ時にどんなことをすれば自分が立ち直れるかや、自分のキャパシティを越えた仕事や人付き合いをしないを大事にされています。これは特定の状況に陥ったり、判断が求められる時のために、自分の判断基準を定義しておくということになります。基準が定義できていれば迷うこともないですし、他者をも守ることができます。中途半端に関わることを防げるからです。自分や自分の大切な人との時間を確保することにもつながるので、嫌々引き受けるようなこともなくなるのではないかと思います。

以上、大まかに分けるとこのようになりました。

筆者の考え方に触れ、一つ一つの物事に対して「どうして」と問い直していくことで、物事を捉え直すことができます。それは掛け違えていたボタンを直すように、忙しい生活で迷子になっていた自分が本来取り組みたいことを整理し、あるべき方向に正すことにつながると思います。

本書によって、外出できず退屈な日々を過ごす人々が少しでも楽しい生活を送れたらいいなと思い、「今おすすめの1冊」としたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集