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2021年の振り返りと2022年の展望。

今年も今日で終わる。
一昨年から恒例になっている、年末の振り返りを今年もしようと思う。

今年の大きなトピックは4つ

グロービス経営大学院を卒業し、無事に経営学修士(MBA)を取得した。

2018年10月に単科生としてクラスを受講しはじめ、2019年4月に本科入学したグロービス経営大学院を2021年3月に無事卒業した。

卒業に必要なのは、単位と試験。GMAPという試験がありこれは1年次に突破することができた。単位は23科目で36単位を取得し、卒業ラインぎりぎりの単位数で満たした。40単位まで取得可能だったがそこまでの余裕はなかった。

2年半で履修した科目は以下のとおり。(修了順)

クリティカル・シンキング、アカウンティング基礎、マーケティング・経営戦略基礎、ファイナンス基礎、ファシリテーション&ネゴシエーション、組織行動とリーダーシップ、アカウンティングⅠ(財務会計)、ファイナンスⅠ(事業戦略と企業財務)、パワーと影響力、人材マネジメント、リーダーシップ開発と倫理・価値観、マーケティングⅠ、アカウンティングⅡ(管理会計)、ビジネス・アナリティクス、経営戦略、カスタマージャーニーとブランディング、ステラテジック・リオーガニゼーション、オペレーション戦略、テクノベート・シンキング、企業家リーダーシップ、テクノベート・ストラテジー、デザイン思考と体験価値、研究プロジェクト(卒業研究)

経営に必要な理論を体系的に学ぶことで、大きく自分の能力が向上したのを感じた。

この記事でも書いたが、より早く正確に答えにたどり着けるようになったと思う。問題が発生した時(設定した時も)、何を考えればいいかが分かるようになり、むやみに悩んで時間を浪費することが減った。

そして何より、一緒に学んだ同期を始め、たくさんの仲間ができた。気心の知れた大切な友人たちはもちろん、弱い紐帯のような人的ネットワークも広がった。

弱いつながりの強さという“Strength of Weak Ties”という言葉があるが(理論にもなっているらしい)、困った時に相談できる人がたくさんできた。

40才で大学院に進学したことは、21才で特別養護老人ホームに就職した時、34才で起業した時に続き、仕事人生において3度目のターニングポイントになると思う。

住宅型有料老人ホームの事業譲受をきっかけに新市場進出を目論むも、断念した。

昨年の夏に、顧問税理士事務所を通じてある住宅型有料老人ホームの事業譲渡を受けないかという話があった。

コロナ禍ということもありなかなか進展しなかったが、今年に入ってからミーティングを重ね可能性を探っていた。

大学院で学んだファイナンスとネゴシエーションがここでとても役立った。譲渡会社の社長も人格者でとても感じの良い方だったし、破格の条件での譲渡を約束してくれていた。

しかし、事業再建に向けて具体的な戦略を練っていくにあたり、立て直しが難しいことが分かってきた。構造的な問題が大きかったり、競争優位性構築が難しかった。

一緒にこの事業をやってくれる優秀な人を確保出来ていたにも関わらず、結果的に辞退した。とても申し訳なかった。

色んな人に迷惑をかけてしまったが、この意思決定は間違ってなかったと思う。

リスクは低かった。ここでいうリスクは不確実性のことで、失敗する確率が高い場合、回避できるのでリスクは低いと考えるのがファイナンス的思考。

今後もM&Aは積極的にやっていきたいので、これもいい経験になった。

起業時から念願だった小規模多機能型居宅介護事業所を、開設準備から6年越しでオープンできた。

居宅系介護保険サービスの中で、最も柔軟で自由度高くケアマネジメント可能なのは小規模多機能だと思う。デイサービスで起業した直後から、いつかは小規模多機能をやってみたいと思っていた。

2015年に、介護保険事業計画に小規模多機能の設置計画を入れてほしいと陳情しに行ってから6年。2021年11月にやっとオープンできた。

計画が二転三転しては延期になり、当初の計画とは全く違うスケジュール・場所になったが、結果的にいい形で収まった。

今まで事業立ち上げは全て自分でやってきたが、この事業では始めて、開設準備の大部分を社員に任せた。悪戦苦闘はあったものの、開設まで滞りなくこなしてくれた。

こうやって部下に仕事を渡し、経営者は経営に専念し、事業を成長させていくことに頭を使っていくんだろうと思った。これは部下を持つ人すべてに共通することだと思う。

まだ利用者も少なくスタッフ確保も十分ではないが、来年はしっかり軌道に乗せていきたい。

音声SNS“Clubhouse”でたくさんの友人ができ、実際に会うこともできた。

1月に日本中を席巻した音声SNS“Clubhouse”。流行りに乗って1月から利用しはじめた。当時は著名人ユーザーも多く、ここだけの話をたくさん聞くことができて面白かった。

今となってはあの勢いは見る影もないほどアクティブユーザーが減ってしまったが、仲良くなった人達とのクローズドSNSのような使い方で今も続けている。

知り合ったのは介護業界の人が多数だが、グロービスで名前だけはよく聞いていたあの人や、各都道府県の介護事業経営者、介護教員、現場職員などたくさんの友人ができた。

緊急事態宣言、まん防が明けた10月には神戸で集まり、自立支援型デイサービスの全国展開で有名なポラリスも見学できた。

さらには、ここから新しい事業や団体もできていきそうな勢い。(実際、立ち上げミーティングも始まっている)

来年やること

抱負なんて生ぬるい言葉は使わず、やることを記述しておきたい。

最低何かひとつ、新しい事業をやる。

1つ目の候補はスクール事業。介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、そしてミドルマネジャー育成の事業を考えている。

2つ目はオンラインサロン。

3つ目は既存事業の新市場進出。(M&A含む)

これ以外にもチャンスがあれば色々とやっていきたい。

皆さん、誕生日のメッセージありがとうございます! おかげさまで43才になりました。今日もいつもどおり仕事をしています。 さて、自社のシェアや今後の市場動向を分析していて、厳しい現実を突きつけられ、少々胃が痛くなってきました…。 添付して...

Posted by Ryoya Ohira on Thursday, December 9, 2021

12月の誕生日にFacebookでこんな投稿をした。地方の介護は現状かなり厳しく今後はさらに深刻化する。そして日本全体で深刻な介護職不足になる。田舎は大都市より10年以上先行して高齢化率が進んでいる。

狭い市場で何の変化もせずに生き残っていけるほど甘くはない。近視眼的な見方をしていては気づけないが、俯瞰してみれば誰が見ても明らか。

とはいえピンチはチャンスという言葉もある。どうにもならないような受け入れがたい現実から逃れるためにイノベーションが生まれることも多い。(というかイノベーションってだいたいそんなもの)

必要以上に悲観的にならず、諦めず、楽しみながら事業経営をやっていきたい。

新しくやっていきたいことは色々あるが、それ以上に既存事業を強くすることもしっかりやっていく。社員が50を超え、仕組みによる運営が必須になってきた。

今年1年を振り返るだけでも色んなことがあった。

そして来年の今頃も、今年は色んなことがあったと振り返るんだろうと思う。どんなことを振り返ってるんだろうか?

来年は色んな面で次のステージだ。
今から2022年が楽しみだ。

介護サービスの会社を経営しながら、経営学を学ぶため大学院に通っています。起業前の13年間は特養で働いていました。介護現場と経営と経営学、時々雑感を書いています。記事は無料ですがサポートは大歓迎です(^^)/