衰退の5段階

第一段階:成功から生まれる傲慢
・ 成功は当然だとする傲慢 

   思わぬ幸運、一時的と思わぬ成功が続くと信じる
・ 主要な弾み車の無視

   創造性を発揮して若返りを図ろうとしない
・ 何からなぜへの移行

  成功を謳歌し、深い理解と見識が忘れられる
・ 学習意欲の低下

  指導者が好奇心と学習意欲を失う
・ 運の役割の軽視     

  偶然、幸運を認めず組織、指導者が優れているから

第二段階:規律なき拡大路線
 ・ 持続不可能な成長の追求と、大きさと偉大さの混同

   期待の悪循環 成長への固執
 ・ 関連しない分野への規律なき飛躍  

   情熱、基本的価値、世界一、経済的原動力なのか
 ・ 主要なポストのうち、適切な人材が配置されているものの比率の低下 

   パッカード法則無視
 ・ 容易に利益を得られることによるコスト面の規律の緩み 

   価格を下げ、売上を上げる
 ・ 官僚制による規律の破壊     

   自分の仕事を肩書で考える
 ・ 問題のある権力継承       

   後継者の育成、継承に問題
 ・ 組織の利害より個人の利害を優先 

   短期的な報酬や特権で自分自身と支持者に分配

第三段階:リスクと問題の否認
 ・ 良いデータを強調し、悪いデータを小さくみせる傾向  

   外部の賞賛や報道を強調
 ・ 事実の裏付けがない大きな賭けと大胆な目標  

   大胆な目標、事実に基づかないデータ
 ・ 曖昧なデータに基づいて、とてつもないリスクをおかす動き 

   データが曖昧良いほうに理解
 ・ 経営陣の健全な行動様式の衰退  

   対話、論争が低調になり、合意、独裁型になる
 ・ 外部要因への押しつけ 

   責任を引き受けず、外部要因や他人に
 ・ 組織再編への固執   

   厳しい現実に対応せず、組織再編を繰り返す
 ・ 傲慢で超然とした姿勢  

   権力者が傲慢、超然とした姿勢に新本社ビルで日常業務離れ



第四段階:一発逆転策の追求
 ・ 特効薬の追求  

   買収、新戦略と一貫性に欠け、飛躍、興奮、劇的な動きに期待
 ・ 救世主のような指導者への期待  

   カリスマ的な指導者や社外の救世主を探す
 ・ 抜本的な変化と「革命」の喧伝 

   新しい計画、文化、戦略と流行り言葉キャッチフレーズ
 ・ 業績より売り込みの優先 

   業績の低迷をビジョンの売り込み強調、過大な約束、裏切り
 ・ 当初の業績回復とその後の失望 

   当初は業績の急回復が長続きせず、成果の蓄積なし
 ・ 混乱と皮肉な見方 

   給料のため働き、会社の基本的価値観と目標がなくなる
 ・ リストラの繰り返しと財務力の低下 

   計画の失敗キャッシュフローと財務の流動性の低下

第五段階:屈服と凡庸な企業への転落か消滅
 ・ 戦いをあきらめる
 ・ 選択肢が尽きる
 ・ 否認なのか希望なのか


<ノードストロームの衰退と回復>
 ・第五水準のリーダーシップ

  逆ピラミッドの組織再編成
  会社の衰退責任を自ら認める
 ・最初に人を選び、その後に目標を選ぶ

  親切な人を雇って販売方法を教えるその逆はない
  適切な人材を主要ポストに着ける
 ・厳しい現実を直視する

  顧客サービスの文化
  在庫システム、POSシステムの結び付け
 ・針鼠の概念

  世界一のデパートへの基本概念
  顧客主義、販売員支援システム、投下資本利益率
 ・規律の文化

  顧客に最高のサービスを提供
  決定の自由、最善の判断を下す規則
 ・悪循環ではなく弾み車

  小さいが意味のあるステップ

  当社の成功している部分をさらに強化すること
 ・時を告げるのではなく、時計をつくる

  企業文化の構築と強化する支援システムの構築
  経営チームの一新、自分一人に依存しない体質へ
 ・基本理念を維持し、進歩を促す

  顧客サービス優先、改善への情熱、優れた評判獲得
  情報システム刷新、ベスト・プラクティスの共有

  衰退を抗う(あらがう)ための


             コリンズ五訓

      1. 成功を疑い、成功を恐れよ

      2. 一発逆転を狙うな

      3. 残酷な現実を直視せよ

      4. 答えはいつも「社内」にある

      5. 絶対に屈服するな

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