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ひとりのお盆

父が入院中のため、一人で過ごすお盆。

と言っても、毎年私が一人でお仏壇の飾り付けをして、それぞれ別にお墓参りに行っていたから、なんとなくいつもと同じ感は漂う。

いつもと違うのは私の気持ち。

毎年「なんで私がやらないといけないのだろう」と思っていた。

自分ばっかり「やらされてる感」「押し付けられてる感」があって、お盆は地味に苦痛だった。

ところが今年はそれがない。

家に自分一人しかいないこと、父から「飾り付けちゃんとやっておいて」と言われていないこと、自分のペースでできたこと。

自発的にやっている、と認識できれば、苦痛ではないのだと知った。

また、「一人でいる時に感じる孤独よりも他の人がいるのに感じる孤独のほうがツラい」という言葉の意味も知った。

家に二人いるのに、一人で全てをやらなければならないことが苦痛だったのだ。

やはり私は一人暮らしが向いていると思うのだが、一人暮らしできる日はいつになるだろう。

いつかは絶対に嫌でも一人で暮らさなきゃならなくなる、と思うと、もう少しこんな苦痛を味わってもいいのかもしれないと思ったりする。



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