森村誠一さんの訃報を目にして(第一報)
※目安:約860文字
仕事中にニュースのポップアップが主張するiPhoneを覗き込むと、こんなニュースが飛び込んできていた。
それで、少しつまらない話かもしれないが
思い出した事がある。
中学生だか高校生だかの頃に
夏休みの宿題で『悪魔の飽食』の
読書感想文を書いた。
クラス内では異色の選書で気味悪がられたので
子供心にてっきり
マイナーすぎる本なのだと思っていたが
真っ先に飛び込んできた訃報で
代表作とされているのを見て
驚いたのが正直なところ。
あちこちで公言しているが
自分は特に子供の頃
小説を読むのがひどく苦手な時期が長くて
だからこそこの本を手にしたのだと思う。
けれど同時にグロやホラーが苦手なのに
最後まで読んで感想まで書くことができたのは
今より更に想像力が乏しかったからだろうか。
『悪魔の飽食』を読んで人の裏や表
そのほかの多面性を知った(ような気になった)し
集団の中で力を持つことがいかに脅威であるかとか
大人の怖い顔なんかを知った(ような気になった)。
もともと人との関わりが苦手な自分にとって
人間の凶暴性がより濃く植え付けられていき
読んでいる最中は人間不信にもなったような本だったと記憶している。
まぁ単純な子供だったから
「森村誠一=怖い本を書く人」
みたいな短絡的な印象を抱いて
その後彼の本を手には取らなくなってしまったけど。
今やグロ&ホラーは
自分の寿命を縮めるようになってしまったから
悪魔の飽食を再読する事は不可能かもしれない。
とはいえ子供だったからこそ
戦慄な印象となってしまっただけで
大人の今となっては冷静に読めるのかもしれない
……とも思う。
そんなに分厚い本でもなかったと思うから
今度また本屋で探してみようか。
森村誠一さんのご冥福をお祈りいたします
写真は、そんな今日の空。
毎日暑いので
皆様もお身体に気をつけて
お過ごしくださいませ
最後まで読んでいただきありがとう
ではではまたまた
梅本龍
この記事が参加している募集
最後まで読んでいただきありがとうございます!