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2020年NHK大河ドラマ『麒麟がくる』あらすじ&感想(第19回「信長を暗殺せよ。」)

■あらすじ

道三の死から二年、越前でつつましい生活を送っていた光秀(長谷川博己)は、朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)に呼び出され、将軍・義輝(向井 理)が戻った京の様子を探りに行くように命じられる。京では、尾張を手中に収めようとする斎藤義龍(伊藤英明)の一派が、これから上洛してくる信長の命を狙っているという不穏なうわさを耳にする。松永久秀(吉田鋼太郎)の力を借りてそれを未然に阻止する光秀。再会を果たしたかつての友に、義龍は再び自分と手を組み美濃を大きく豊かな国にしようと持ち掛けるが…。

■トリセツ

麒麟MAP
斎藤道三の死から2年後。将軍・足利義輝は三好長慶と和睦し、5年ぶりに京へ戻りました。しかし、三好長慶の力は依然として強く、幕府の実権を握っていました。
義輝がようやく京に戻り、幕府も動きだしました。そこで留守の間、京で起こっていたいろいろな争いを穏やかに収めるため、諸大名に上洛を求めますが、すでに幕府の権威は失墜しており、応じた大名は多くはありませんでした。
※上洛(じょうらく)…地方の大名が京都へ上ることで、ここでは室町幕府に協力する意味。

将軍・義輝が信長に提案した身分「相伴衆(しょうばんしゅう)」とは?
上洛した信長は、将軍・義輝に謁見し、尾張を攻めようとする今川義元の兵を引かせてほしいと願い出ます。そこで義輝は、義元の官職「治部大輔(じぶのたいふ)」より上の身分となる「左京大夫(さきょうのだいぶ)」を信長に与えることを提案、それでも効果がなければ、将軍家の「相伴衆」になることを提案しました。
義輝が「今のわしにはそれくらいのことしかできぬ…」と言う「相伴衆」とは、室町幕府が定めた身分の一つで、宴席などで将軍家の連れとして同伴することが許された者のこと。高い家柄の者に限られていたため、幕府のナンバー2にあたる管領職に次ぐほどの高い身分でした。義輝はそれを信長に与えようとしたことになります。

■大河紀行 愛知県清須市

愛知県清須市。斯波(しば)氏によって守護所が置かれて以来、尾張の政治の中心として繁栄を見せた地です。この地を掌握した織田信長は、那古屋城から清須城(現在の表記は「清洲城」)に拠点を移しました。

当時の清須城には天守は無く、方形の館であったと推定されています。近年行われた発掘調査では、幅8メートルを超える堀の跡が発見されました。

信長が暮らした館は、現在新幹線が走るこの辺りまで広がっていたと考えられています。

清須城のすぐそばを流れる五条川。川湊(かわみなと)が築かれ、多くの人や物資でにぎわいました。

商人や鍛冶職人を集め、城下町づくりにいそしんだ信長は、この清須から尾張統一を目指したのです。


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