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2020年NHK大河ドラマ『麒麟がくる』あらすじ&感想(第17回「長良川の対決」)

■あらすじ

尾張では、道三(本木雅弘)が越前へ落ち延びられるよう取り計らったにもかかわらず、それを拒んだとして帰蝶(川口春奈)が憤っていた。道三が劣勢であることを聞いた信長(染谷将太)は、いてもたってもいられず兵を引き連れて飛び出していく。光秀(長谷川博己)は、明智荘を守るべく、光安(西村まさ彦)と共に道三に味方することを決める。
ついに長良川を挟んだ戦いが始まった。一進一退の攻防が続く中、自ら大軍を率いて押し寄せていった高政(伊藤英明)により、次第に道三軍の敗色が濃厚になってゆく。

■トリセツ

長良川の戦い
弘治2年(1556年)4月。美濃のマムシと呼ばれた斎藤道三と、長男・高政の軍勢が、長良川を挟んで対じ、合戦となりました。
稲葉良通をはじめ多くの国衆を味方につけた高政は、圧倒的な大軍で攻め、道三は討ち死に。高政軍が勝利しました。

光秀が光安から譲り受けた、明智家の旗印とは?
道三軍が敗北し明智城に戻った光安は、光秀に家督を譲るとともに、その証しとして明智家の旗印である家紋の桔梗(ききょう)が入った「四半旗」を渡しました。

この旗は、戦場で大将の居場所がわかるようにするための旗印で、明智軍の大将だけが持つことを許された旗なのです。

■大河紀行 岐阜県岐阜市

金華山(きんかざん)のふもとを流れる長良川。斎藤道三とその息子・高政の親子が対決した地です。決戦の前、道三は稲葉山(現・金華山)の北、鶴山に陣を構えました。しかし、道三に味方するものは少なかったといいます。

劣勢の中、道三は討ち死に。遺体は埋葬され、「道三塚」が築かれました。
川の氾濫により度々流され、のちに、現在の場所に移され供養碑が建てられました。

出家して家督も譲った道三が詠んだ辞世の句が残されています。

『捨ててだに
 この世のほかはなきものを
 いづくかつひのすみかなりけむ』

そこには「この世のほかにはなにもない我が身にどこに終(つい)の住みかがあるのだろう」とその思いをつづっています。

下剋上により一国の主にまで上り詰めた道三でしたが、嫡男の謀反により、命果てることとなったのです。


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