見出し画像

2020年NHK大河ドラマ『麒麟がくる』あらすじ&感想(第29回「摂津晴門の計略」)

■あらすじ

 将軍の御座所襲撃に怒った信長(染谷将太)は、京に将軍を守る城が必要だとして、独断で二条城の建設を始めてしまう。各地から資材を召し上げながら急ピッチで進む強引な工事に、幕府の摂津(片岡鶴太郎)のもとには信長に対する多くの反発の声が届く。
 ある日、伊呂波太夫(尾野真千子)から呼び出された光秀(長谷川博己)は、幕府より身を追われ身を隠した近衛前久(本郷奏多)と対面する。前久は今の幕府には、己の私利私欲を満たすことしか頭にない連中ばかりであることを忠告。そして、本来帝(みかど)を守るべき幕府の本分を見失っていることをほのめかすのだった。将軍よりも上の存在という帝の存在が気にかかった光秀は、ボロボロになった御所へと足を向ける。

■トリセツ

近衛前久、関白失脚。
足利義昭が織田信長と上洛、対抗勢力であった三好一派を畿内から一掃したことにより、三好が推す足利義栄の将軍擁立に助力した近衛前久の立場は危うくなり、朝廷内の対抗勢力である二条晴良と幕府政所摂津晴門によって、義輝暗殺の嫌疑をかけられ三好一派とともに京を追われることになりました。

駒が義昭の「悲田処」支援のために貯めると決めた1千貫はいくら?
本国寺を訪れた駒は、「貧しい者に食べ物を与え休息できる館をつくりたい」という義昭の計画を聞き、この計画に必要な1千貫を貯めることを心に決めます。
このお金を現代の価値に換算すると、1貫=約15万円。1千貫はおよそ1億5千万円の価値となります。
駒の丸薬は1袋10文で売っていました。1,000文=1貫なので、1千貫稼ぐにはおよそ10万袋売り上げる必要があります。

■大河紀行 京都府京都市/兵庫県丹波市

京都市の中央部に位置する京都御苑。かつて天皇家が暮らした御所を中心に公家屋敷が建ち並んでいました。

近衛邸(このえてい)跡に残る池の石組は、安土桃山時代のものだと考えられています。室町時代の近衛家の屋敷は、御所から1キロメートルほど離れた場所にありました。

若くして関白に就任した近衛前久(このえ・さきひさ)は、武家と深いつながりをもった人物で、関東平定を目指す上杉謙信と盟約を結び、関東へ従軍するなど、破天荒な行動をみせました。

兵庫県丹波市。二条晴良(にじょう・はれよし)と対立を深めた前久は、後に京から丹波国へと移ります。前久は黒井城の麓にある下館(しもやかた)に身を寄せました。

現在、興禅寺(こうぜんじ)が建つこの地には、前久が設計したと伝わる庭が残されています。

前久はその後も各地を転々とし、再起の時を待ったのです。



サポート(活動支援金)は、全額、よりよい記事を書くための取材費に使わせていただきます。ご支援よろしくお願いいたしますm(_ _)m