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2020年NHK大河ドラマ『麒麟がくる』あらすじ&感想(第18回「越前へ」)

■あらすじ

高政軍の追手から、命からがら美濃を脱出する光秀(長谷川博己)たち。帰蝶(川口春奈)の取り計らいで現れた伊呂波太夫(尾野真千子)に導かれ、隣国・越前の地へたどりつく。領主・朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)に謁見し、明智家をかくまってもらえないかと交渉する太夫に、義景は値踏みをするように光秀を見つめ、渋々ながら了承する。

■トリセツ

織田家のその後。
斎藤道三と織田信長の盟約は、高政によって破棄された。

越前国を治める、朝倉義景はどんな人物?
越前国を治める朝倉氏は、応仁の乱以降、衰退する室町幕府の中でも強勢を誇った大名で、将軍家などにも頼りにされていた名家。義景の名前も将軍・足利義輝から「義」の字を与えられたものでした。義景の継室に、朝廷内の実力者である近衛家の娘を迎えるなど、地理的にも京に近い越前にあって、中央政権にもつながりの深い人物でした。
また、居城のある一乗谷(いちじょうだに)は、北陸道や美濃街道など交通の要衝も押さえており、一乗谷城を中心に日本有数の城下町を形成していました。応仁の乱により荒廃した京から多くの公家・高僧・文化人などが避難してきたため一大文化圏を築き上げ、華美な京文化が花開き「北ノ京」と呼ばれるほどで、義景自身も、戦より文芸を好む人物だったようです。

■大河紀行 福井県福井市・坂井市

福井県福井市。一乗谷は、かつて越前の国を支配した朝倉氏が拠点を置いた地です。山城の麓(ふもと)に広がる城下には、侍屋敷や寺院、町屋が建ち並び、最盛期には1万人が暮らしたといいます。

城下町の中心に位置する朝倉義景の館跡。17棟の建物が築かれたこの場所で政治などの諸事が行われました。

江戸時代の記録では、明智光秀は一時期、越前の地に身を寄せた、と語られています。

福井県坂井市。光秀は坂井市にある称念寺(しょうねんじ)の門前に居を構え、住職と交流を深めたといいます。
鎌倉時代から称念寺に安置されている阿弥陀三尊来迎仏像は、光秀も手を合わせたものだと寺に伝えられています。

光秀は越前の地で、再起の時を待つこととなるのです。


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