こどものうた。

赤ちゃんが死んじゃった。腕を折って死んじゃった。
赤ちゃんが死んじゃった。脚を折って死んじゃった。

ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ。

ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ。

みんなどうして、上を向いて口を開けているの。
みんなどうして、右を向いて目を背けているの。

ろっこつが足りないんだって。
血しぶきが足りないんだって。

酸素はどうして浮いてるの。

ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ。


赤ちゃんが死んじゃった。脳を食べられ死んじゃった。
赤ちゃんが死んじゃった。肺を食べられ死んじゃった。

ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ。

ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ。

みんなどうして、下を向いて口を開けているの。
みんなどうして、左向いて目を背けているの。

愛情が足りないんだって。
殺人が足りないんだって。

炭素はいつでも浮いているよ。

ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ。


赤ちゃんが、赤ちゃんが、赤ちゃんが……

色々な、骨を、折って。
色々な、肉を食べられて。

炭素はいつでも、迎えてくれる。
酸素はいつでも浮かんでる。

みんなは、大人は？　子どもは？


みんなどうして、そっち向いて口を開けているの。
みんなどうして、向こう向いて、知らん顔で、目を背けているの。

ろっこつが、愛情が、全然足りないんだって。
血しぶきが、殺人が、全然足りないんだって。

ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ……
ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ……
ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ……
ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ……
ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ……
ろっこつ、ろっこつ、ろっこつ……