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どうして生じた?領解文問題

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改めて領解文問題を考えます。 宗門に長年携わっている松月博宣さんの連載です。
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2023年6月の記事一覧

どうして生じた?領解文問題 vol.14

松月博宣ノート 【例証編】⑫「こうあるべき」の呪縛 これは2021年11月22日の宗門総合振興計画事業の進捗状況点検のおり、 見込まれる成果として書き込まれている文章です。ここで「ご親教三部作」を「ご文章」と表現している事に驚きます。おそらく『ご親教3部作』を「現代版ご文章」と位置付け、『新しい領解文』を「現代版領解文」とした上で、これからの浄土真宗本願寺派の教化の柱とする目論見がはっきりと見て取れます。 ご親教3部作の《「念仏者の生き方」「私たちのちかい」「浄土真宗の

どうして生じた?領解文問題 vol.13

松月博宣ノート 【例証編】⑥総長の役割とは? 池田新総長が就任後の記者会見で と決意を述べたと各紙が伝えています。 ご門主から指名を受けた側の理屈から言えば池田氏の語ったようになるのでしょう、池田氏も新しい「領解文」を石上氏とともに推進してきたことが今回の指名に繋がっているとは思いますから、新しい「領解文」の唱和推進をすることが門主の心に沿うものであるとするのは理路としては通っています。 しかし総長は門主のためだけに存在する役職なのだろうか?という疑問が湧き起こるのは

どうして生じた?領解文問題 vol.12

松月博宣ノート 【例証編】①引き継がれた新総局 池田新総局となりましたが、これで新しい「領解文」問題の終息はますます遠くなったように思え今日もため息とともに目を覚ませました。池田氏は石上氏を継承して「新しい「領解文」をこれからも推進していく」と支持を取り付け総長になり、指名受諾演説でもそのことを明言しています。従い新総局もその路線に賛同した方々によって構成されているものと思います。 もし「私は本当はあの領解文には納得していないのだが」と言う方があれば、それは即ち「局内不