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『H2O』の思い出

このアニメ、覚えてる人はいるだろうか。

放送は2007年。
もう16年も前のこと。

正直今の時代に観ると作画はうんこだし、展開も急だし、説明も少ない。
それでもこのアニメを観るとどうしようもなくゼロ年代っぽくて、ノスタルジーに浸れる。
あの頃のアニメ界隈の雰囲気は良かったなぁ、なんて老害丸出しの感傷にも浸れる。

そんな感傷丸出しで記事を書き進めるのもアレなので、まだ未視聴のそこの君のためにもざっと作品概要をまとめてみる。

原作はエロゲ。

「枕」というブランドの作品で、他には「向日葵の教会と長い夏休み」「サクラの詩」など。
姉妹ブランドに「ケロQ」があり、そこの「素晴らしき日々~不連続存在~」というエロゲが死ぬほど有名。
シナリオライターはSCA‐自(すかぢ)で、上の「枕」「ケロQ」の代表も務める人。

「H2O」のアニメ化に至っては原作からかなり改変されてる、、、というより原作レイプという言葉がしっくりくるレベルなので、原作だけやってる人も是非見てほしい。たぶんブチ切れるから。

あらすじをwikiから引用すると↓↓となる。

幼い頃に母を事故で失い、その後原因不明の奇病を患い、若くして光を失ってしまった少年・琢磨。彼は実家の都合により、それまで通っていた都会の進学校を離れ、田舎に住む叔父の家に身を預けることになる。転校先の学校で知り合った3人の少女……気丈で意地っ張りなはやみ、優しく世話好きなひなた、明るくてそして不思議な音羽……彼女達と触れ合うことにより、琢磨の心についた傷は次第に癒されてゆく。
Wikipediaより

まあ嘘は言ってないのだが、、これじゃあまるでよくある田舎ゲー。

実際は主人公とバリバリ縁のある田舎で、その村のクソみたいな因習に否応なしに巻き込まれ、やがては主人公も狂う。

ヒロインの一人は出来損ないと家で誹りを受け、死んだ姉の代わりに生きるよう強制される。

ヒロインの一人は自らを妖精と宣うわけだが、ガチで妖精。

ヒロインの一人は村八分にされた挙句、狂った主人公にママだと思われ粘着され、知らんガキを守るめに轢死する。後に妖精の御加護によりよみがえる。

けどなぜか僕にはハマった。
これを口では罵りながらも、みんなどこか楽しんでる。
そんな雰囲気に溢れてたのがいわゆるゼロ年代なんだと思う。

と、このアニメをdisってしまったが愛ゆえのことで、良いところも勿論ある。

まずは声優陣。

主人公の琢磨役は、小清水亜美。彼女のショタボイスは最高。

はやみ役は櫻井浩美。よく声の似たエロゲ声優で風音がいる。ほんと良い声してる。好き。

ひなた役は田中涼子。これまたよく似た声の人で一色ヒカルがいる。グリザイアの由美子で有名なのかな。

音羽役は成瀬美亜。もうエロゲ業界ではレジェンドと言っていい人。実は民安ともえとvtuber活動をしてたりする。

あとは、主題歌も歌ってる榊原ゆいがいたり、無名時代の佐藤利奈、加藤英美里、柿原徹也がいたりもする。

どう?
若干埃かぶってる気はするが、豪華なのは間違いないと思う。

そしてもう一つの良い点。

それは主題歌。
榊原ゆい「片翼のイカロス」は数あるアニソンの中でも屈指の良曲だと思ってる。
まずは聴いてほしい↓↓

「二人でなら手を合わせて翼だね」
強い君の声に、嗚呼、なぜか涙が溢れてた
君はいつでも僕の陽だまりだから
眩しすぎてたまにつらくなるよ。
はしゃいだ記憶、恋を指切りしたら
「ありがとう」が胸を焦がした

ちょっとストーリーがアレなこのアニメだけど、この歌しか考えられないってくらいマッチしてるんだよね。

そもそも、エロゲ原作のアニメ主題歌に外れはないと思ってるのだがどうだろうか。
ヨスガ然りtrue tears然り…

「H2O」の知名度は正直高いものではないと思うんだけど、今でも覚えてるって人たちは、いい意味でも悪い意味でもきっとこの先も忘れることはないんじゃないかな。

ってか忘れないでね。

ほら、榊原ゆいが「片翼のイカロス」の歌詞中でも言ってるでしょ?


「色褪せない思い出たち胸にいますか?」って。

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