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「読むこと」は教養のエチュードvol.13
2020年を迎え、僕からプレゼント。全ての作品を紹介させていただきます。結果発表はその後。みなさんが送ってくれた僕宛の手紙にお返事を。「わたし」と「あなた」がつながる。それはコンテスト開催の応募要項に書いたことの証明。
このコンテストにおいて、僕は「最良の書き手」でありながら、「最良の読み手」であることに努めます。
それでは、『「読むこと」は教養のエチュード』のvol.13です。
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85.ゆき
ああ、やっぱり宿木さんの文章好きだなぁ。構成もね。テーマも。それは「文体で時間経過を表現する」という驚きの奥に、もっと深い深い物語がある。もうしばらく浸っていたい。#教養のエチュード賞@yuki62533https://t.co/bw90NaRYkM
— 嶋津 亮太|Ryota Shimadu (@RyotaShimadu) January 29, 2020
宿木雪樹さんの作品。言葉による表現の可能性を拡げてくれる。直接的なことを書かなくとも。いや、その周囲にある温度や空気の流れや感情のほんの少し書くだけでも。それは伝わる。言葉を信頼しているからこそ書ける。
テクニックや優雅さみたいな要因はもちろんあるけれど、僕はこの作品から「言葉への信頼」を感じる。それは俳句や、短歌のように。言葉への恋愛みたいな、そういった熱が高い人だから書けることで。
テーマや構成など「ここがいいよね」って語るのはとっても簡単なんだけど、それをしてしまうと野暮になる。ゆっくりと舞い落ちる雪の、小さく積み重なっている様子を、もうしばらく見ていたい。どこまでも長い余韻が好き。
86.PTA役員をやって、変わったこと、変わらなかったこと。
体験を基にした物語には求心力がある。読み手を引っ張るし、説得力がある。気遣いや共感は経験によって豊かになるのかもしれない。素敵だなぁ、花束のお話。#教養のエチュード賞@kumanominotehttps://t.co/ed7y2EH1D9
— 嶋津 亮太|Ryota Shimadu (@RyotaShimadu) January 14, 2020
くまのみさんの作品。実体験を元に、感じた世界、見えた世界を綴る。PTAの役員に立候補したくまのみさん。任された役割の大変さと、その中で発見する喜びを通して考え方に変化が訪れる。
もちろん大変なことに変わりはない。でも、経験してはじめてわかることがある。新しい世界が見える。思いもよらない物語が生まれる。
この生きた言葉たちは、体験を基に、その瞬間瞬間のリアルな感情の揺らぎがあったからこそ綴られるもので。心を打つ言葉は、経験なしには生まれない。それはとても大事なこと。それはビジネスでも、スポーツでも、芸術でも、実際的な日々の営みの中でも。
とても大切なことを教えてくれる。
87.少年の学校生活を通して知る“他者への想像力” 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』 #175
ご自身の体験と『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という本の話を絡ませながら、「他者への想像力」についてを。文化が違えば、振る舞いや受ける対応も変わってきます。その中で、相手への想像力がいかに重要になってくるか。#教養のエチュード賞@yymame33https://t.co/3Uec7Qz8hf
— 嶋津 亮太|Ryota Shimadu (@RyotaShimadu) January 17, 2020
mameさんの作品。ブレイディみかこさんの著書『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んで、実体験を元に、海外を見る、社会を見る、人間を見る。確かな筆力と分析力が魅力的。
読書って、このように自分の考えや経験と照らし合わせながら言葉をすくい上げていくことが素敵なんだ。それを改めて気付かせてくれる。
外の世界を見て、多様な社会を見て、その中で「自分」を見つけていく。その内的な成長は、近くにいる者、あるいはその物語が届いた者の成長にも繋がる。mameさんがされている合気道にも共通する部分が伺えた。相手との関りの中で「自分」をイメージするコミュニケーション。
88.滲む酒
読んでいて、こちらも楽しくなってくる。初めて会う友人と、酒を酌み交わしながら、語り合う幸せな時間。おいしそうなお酒もそうだけど、別れの時間を惜しむその愛おしさまで伝わってくる。こういう出会いって素敵ですね。#教養のエチュード賞@pipipurunhttps://t.co/Azk1lkUurY
— 嶋津 亮太|Ryota Shimadu (@RyotaShimadu) January 29, 2020
ぴぴぷるさんの作品。SNSで知り合った友人にはじめて会いに行った時のお話。読んでいて、こちらも楽しくなってくる。大好きなお酒を酌み交わしながら語り合う幸せなひととき。別れを惜しむ気持ちまで愛おしく感じる。最後までニマニマしながら読んだ。
先日、僕もnoteで知り合った人とお会いする機会に恵まれた。何だろう、あの「知らないけれど、よく知っている」感じ。「書く」という行為は人間の深層心理に無自覚に現わすもので、だからこそ、より深く相手への印象が刺さっているのかもしれない。
出会いの喜びに乾杯。
89.私にとっての2019年
夕月檸檬さんにとって2019年はまさに濃密な一年。新たな出会いがあり、心境の変化があり、課題が見つかり、解決策も見つかった。街歩きや創作活動がコンディションを整える大切な行いだということは僕にも共通して言えることかもしれない。#教養のエチュード賞@yuzukilemonhttps://t.co/gKiRNe0v3f
— 嶋津 亮太|Ryota Shimadu (@RyotaShimadu) January 17, 2020
夕月檸檬さんの作品。濃厚な2019年を振り返る。それも人生に大きな影響を与えるような出来事の数々。新しい出会い、心境の変化、課題の発見、整理されていくように現れる解決策。
その軸を支えるの創作活動で。僕もそこには強く共感した。コンディションを整える方法を自分で見つけていくこと。それは生きる上での支えになる。書くことでご自身の考えや心を整理していることがわかる。「書くこと」の重要性をまた教えてもらった。
90.その中心にある、空洞について。
意外にも本条さんが抱えている問題と似た心情を持っている人は多いのではないだろうか。不足はないけれど、真ん中が欠落した感覚。その余白を何色に染めていくのだろう。この作品がきっかけに前進したのだとすればこれほど嬉しいことはない。#教養のエチュード賞@ShizukuHonjohttps://t.co/2IUgXWV8wI
— 嶋津 亮太|Ryota Shimadu (@RyotaShimadu) January 29, 2020
本城雫さんの作品。本条さんがここに書いた言葉に共感する人は多いのではないかと思う。街に出ていろいろな人の話を聴くと、似たような悩みを抱えている人の多さを知る。「自分がない」「何者でもない」「何がしたいのかわからない」そのような言葉は行く宛てもなく、傍にずっと佇んでいる。
これは意志表明になる。「空洞」を埋めるもの。「余白」を染めるもの。今、自分ができること。そのスタートを切った。このコンテストに応募してくれた作品が人生のきっかけになるならば、これほど素敵なことはない。応援しています。
91.つもりゆき
「守るべきもの」がある人は強い。そう、やさしくて、強い。やわらかな言葉に芯の強さを感じる。この手紙を届けてくれてどうもありがとうございます。しっかりと受け取りました。#教養のエチュード賞@mascosco_notehttps://t.co/Yp5xRY7nfG
— 嶋津 亮太|Ryota Shimadu (@RyotaShimadu) January 15, 2020
ますこすこさんの作品。弟さんとのお話。その記憶から想起される感情、そして言葉の瑞々しさが読み手の心を打つ。それは弟さんを大事に想う心がこちらに伝わってくるから。文章に満ち満ちているから。
「守るべきもの」がある人は強い。そして、やさしくて、あたたかい。やわらかな言葉の奥に、芯の強さを感じる。「守ってきた人」の言葉だとわかる。そう、生き方は言葉に現れるのだ。
やさしく、強い、お兄さんに心を動かされた。この手紙を届けてくださり、ありがとうございます。
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vol.14へと続く
▼「読むこと」は教養のエチュードvol.12▼
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「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。