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文章に恋をして

文章が好きです。

ことばの並びを見ていると、不思議と「この人だ!」とわかることがあります。声を聴いて「この人だ!」とわかるように。文体なのか、リズムなのか、ムードなのか。置かれたことばに人格が宿ります。好きな人のことばの並びは、見ていて心地良い。声を聴いて、癒されるように。何度も読み返してみたくなります。そこに「あなた」を感じます。声に出して読みたくなったら、それはもう恋です。

わたしたちは、文章から「意味」以上の多くの情報を感じ取っています。会って話す時に、表情や呼吸や沈黙から「ことば」以上の多くの情報を受け取っているように。決断もあれば、迷いもある。ぬくもりもあれば、厳しさもある。あどけなさもあれば、諦観もある。それは、“選ばれたことば”に、あるいは、“選ばれなかったことば”に、はたまた、“ことばとことばの間”に、やわらかな光となって浮遊します。文章とは、その人の美意識を投影した姿。

美意識の共鳴が、心地良さを生むのではないでしょうか。

扱うことばは、内面の鏡となります。表面を繕うことはやさしいかもしれません。ただ、深層ではたらく感情や思考は、ふとした時に必ずことばに現れます。だからこそ、気をつけたい。嘘はつかず、素直でありながら、慎ましやかに。


「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。