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そうやってことばと仲良くなっていく。

〈伝えること〉が上手な人になりたいな。

たくさんことばを知っていても、たくさん知識があっても、それを相手に伝える技術がないとコミュニケーションは成立しない。「頭の回転が速いこと」と「考えや想いを相手に伝えること」は別の能力なんだ。難しいことばじゃ伝わらない時もある。だけど、格調高いことばの方が伝わる時もある。擬音語の方が深く染み入る時もある。情熱的な方がいい時もあれば、ゆっくりとおだやかな方がいい時もある。

その時々によって、あるいは届けたい相手によって、選ぶことばや表現を、やわらかく、しなやかに、変えていくことができる人でありたい。自分の書きたいことばを使うよりも、「どうすれば相手に深く届くか」についてを考えたい。

そのためには、相手のことばに耳を傾けなくちゃいけない。表情や仕草を観察しなくちゃいけない。声にならないことばを感じなくちゃいけない。それは、相手が気付いていないところまでも。

それを考えることは楽しい。工夫してことばを選ぶことは楽しい。一つひとつ表現を見つけて、チャレンジしてみることが楽しい。うまくいかなかったら反省して、うまくいったら喜んで。

そのためには、たくさんのことばを知っていなくちゃいけない。たくさんの視点を持っていなくちゃいけない。たくさんの表現を身につけなくちゃいけない。たくさんたくさん訓練しなくちゃいけない。

たまには「誰に伝わらなくてもいい。自分だけのことばを書きたい」という気持ちになる。そういう時は、自分の声に耳を傾け、自分の表情や仕草を観察する。自分の気持ちを尊重して、素直にことばにしてみる。それもとても素敵なこと。愛おしい行為。

〈伝えること〉は、相手を知ること。そして、自分を豊かにしていくこと。

そうやってことばと仲良くなっていく。



「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。