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【ほぼ140字小説】㊾

爆弾

 爆弾の解体作業は順調だった。あと少しで解体が終わるという局面に達した時、爆発物処理班は二本のコードが爆弾を動かしていることに気づいた。赤のコードか、青のコードか。片方を切る直前で停電が起きた。私は刑事ドラマの結末を見逃した。爆弾は無事解体されたのだろうか。

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